5万円切りの2in1モバイルPC――「HP Pavilion x2 10-n000」を試す魅惑のサイズ感(2/3 ページ)

» 2015年10月16日 06時00分 公開

キーボードドックは大きく変化し使い勝手が向上

 タブレット部分は見かけ上の変化が少ないが、キーボードドックは接続回りが変わったことにより、ドッキング時にはほぼノートPCに見えるデザインになっている。タブレット部分とキーボードドックは、前モデル同様、物理的なコネクタによる有線接続を採用している。Bluetoothなどで通信するタイプと比べ、認識関連のトラブルは起きにくい。

 タブレットとの合体は強力なマグネットで取り付けられており、特別なロック機能などはない。それでも、接続は十分にしっかりしており、タブレット部分部分を持ち上げたとしても、振り回したりしなければキーボードドックがすっぽ抜けるようなことはない。

タブレッドとキーボード側はコネクタで物理的に接続 タブレッドとキーボード側はコネクタで物理的に接続する仕組み
タブレットの固定はロック式ではなくマグネットを使用 タブレットの固定はロック式ではなくマグネットを使用する。キーボード部を押さえて上に引っ張ると簡単に外れる。液晶ディスプレイを逆向きに取り付けることで、キーボードをタブレットを固定する台として使うこともできる

 キーボードドック接続時での合計重量は約1.19キロで、前モデルの合計重量である約960グラムと比べると、キーボードドック部分が約260グラム重い。

 キーボード着脱式の2in1モデルは構造上、通常のノートPCでいう液晶ディスプレイ側にあたる部分が重くなるため、キーボードドックが軽すぎると、強いキータイプの反動や自重で倒れてしまうこともある。本製品はキーボードドッグの重量増で持ち運びの負荷は若干増えたものの、キーボード合体時の安定性は向上している。なお、前モデルのスタンドカバーは廃止された。

キーボードドッグ側のヒンジ キーボードドッグ側に設けられたノートPCタイプのヒンジにより、スタンドカバーなしでも細かな角度調整が可能だ

 キーボードについては、前モデルとほぼ同じであるようだ。配列は日本語キーボードとしては一般的で、キートップは約14ミリ、キーピッチは約13ミリを確保している。ただし、比較的利用頻度の高いであろう「Backspace」キーは幅が約8ミリほどしかなく、タイプがしにくい。他にも半角/全角キーが同じ狭い幅になっている。

 また、下のカーソルキーが液晶ディスプレイ装着時の保護用ゴムと干渉するため、下へのカーソル移動がやりにくい。タッチパッドは手前部分が左右クリックボタンになるクリックパッド型だ。明確な左右ボタンはないが、手前の端を押すと凹み、クリック感もしっかりとある。

キーボードの配列 配列は日本語キーボードとしては一般的なもの。サイズの関係から、一部キーのサイズが小さいが、全体的なキーサイズやタイプの感触は良好だ

基本スペックはAtom Z3736Fなどエントリークラス

 スペックは低価格タブレットの標準的な構成となっている。CPUにはBayTrail Refresh(開発コード名)のAtom Z3736F(1.33GHz/最大2.16GHz、4コア)を搭載。メモリはDDR3L-1333が2Gバイト、ストレージはeMMC接続の64Gバイトフラッシュメモリだ。

 OSは32ビット版のWindows 8.1 With Bing。前モデルとの大きな違いは、ストレージ容量が32Gバイトから64Gバイトに倍増しており、以前よりもストレージ容量の調整に苦戦しなくなった。グラフィックス機能は、CPUに内蔵されたIntel HD Graphicsを利用する。無線LANはIEEE802.11b/g/n準拠で、Bluetooth 4.0も利用できる。

Atom系タブレットやスティックPCなどで採用の多いCPU CPU-Zの情報表示画面。CPUはAtom Z3735F。4コア/4スレッド対応で、動作クロックは標準1.33GHz、バースト時2.16GHzという性能。Atom系タブレットやスティックPCなどで採用の多いCPUだ
Intel HD Graphics GPU-Zの情報表示画面。グラフィックスコアはCPU内蔵のIntel HD Graphicsとなっている
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