爆速でも冷える! Skylake+GTX 980搭載のダブル水冷モデル「NEXTGEAR i650PA2-SP」徹底検証“これから”のゲーミングPCを買うなら(1/3 ページ)

» 2015年11月04日 20時00分 公開
ココが「○」
・第6世代CoreとZ170チップセットを採用
・高性能GPUと爆速SSDでゲームプレイが快適
・CPUとGPUをスマートに冷やすダブル水冷
ココが「×」
・PCケースの遮音性はいまひとつ
・ユーザーによるグラフィックスカードの交換がやや難しい

最新「Skylake-S」搭載のダブル水冷対応ハイエンドゲーミングマシン

 マウスコンピューターの「NEXTGEAR i650」は、同社のゲーミングブランド「G-Tune」シリーズのハイエンドデスクトップシリーズだ。

 Skylake-S(開発コードネーム)こと第6世代CoreプロセッサーとZ170チップセットを中心とした最新鋭の基本システムに高性能グラフィックスカードを組み合わせたベースモデルを展開ししている。

「NEXTGEAR i650」は、マウスコンピューターのゲーミングブランドが展開するハイエンドデスクトップシリーズだ。基本システムには“Skylake”こと最新の第6世代Coreプロセッサーを採用しており、CPUとGPU両方を水冷クーラーで静かに強力に冷却するダブル水冷構成も選ぶことができる。評価機はCore i7-6700KとNVIDIA GeForce 980を組み合わせたプラチナモデルカスタムモデル

 GPUの種類は、超ハイエンドのGeForce GTX 980 Tiから最新ミドルレンジのGeForce GTX950まで柔軟な選択が可能で、NEXTGEARシリーズならでのCPU/GPUのダブル水冷モデルも用意されている。

 今回は、10種類用意されているベースモデルの中から、ダブル水冷でCore i7-6700KとNVIDIA GeForce 980を搭載し、さらに大容量メモリと高速ストレージを搭載した「プラチナモデルカスタム(NEXTGEAR i650PA2-SP)」を評価機として入手した。

 実はこのモデル、「約束された勝利の自作」と題した同社の組立ワークショップ体験で作った構成。当時はまだ製品化されていなかったが、その後晴れてラインアップに加わったモノだ。早速その実力を検証していこう。

第6世代Coreプロセッサーを中心とした先進の基本スペック

 CPUは「Skylake」の開発コード名で知られるIntelの最新世代CPU(第6世代Core)の最上位モデル「Core i7-6700K」(4GHz/最大4.2GHz)を採用する。この第6世代では内部構造の改良が行われ、性能の底上げと電力効率が向上が図られている。

 さらに、第6世代Coreでは、メモリの高速化、チップセットのバス帯域向上といったプラットフォーム全体レベルでも進化し、拡張性、将来性が高い点も大きな魅力となっている。

 メインメモリには、今後主力になるとDDR4 SDRAM(DDR4-2133/PC4-17000デュアルチャンネル)を採用。従来の主力であったDDR3-1600(PC3-12800)のデュアルチャンネルに比べ、データ帯域は33%高速になっている。本製品でも8GバイトのPC4-17000モジュール(DDR4-2133チップ搭載)を4枚(デュアルチャンネル)使い、合計32Gバイトの大容量を搭載している。

 マザーボードのチップセットには、第6世代Coreとともに発表されたIntel Z170 Expressチップセットを採用。このZ170では新たにPCI Express 3.0(1レーンあたり約1Gバイト/秒)となり、先代のZ97 Expressに比べてデータバス帯域が大幅に拡張され、高性能グラフィックスカードや高速なストレージの性能をより生かせるようになった。本製品の場合は特に、PCI Express 3.0 x4対応の高速M.2 SSDを搭載しているため、このデータバス帯域拡張のメリットをさっそく生かせる構成となっている。

CPUには開発コードネーム「Skylake-S」ことCore i7-6700Kを採用する。4つのCPUコアとGPUコアを統合しており、CPUコアクロックのクロックは4GHz(最大4.2GHz)だ。GPUコアはH.265のハードウェアデコード/エンコードに対応している

メモリはPC4-17000 DIMM(DDR4-2133チップ搭載)を4枚、合計32Gバイト搭載する。従来主力だったPC3-12800のデュアルチャンネルに比べてデータ帯域は33%向上している

最新CPUと強力GPUをダブル水冷でスマートに冷却

 PCゲーミングをテーマにしたシリーズだけに、グラフィックスカードは高性能な選択肢がそろっており、評価機にはNVIDIAのハイエンドGPUであるGeForce GTX 980(4Gバイト)を採用したMSI製カードが搭載されている。「第2世代Maxwell」アーキテクチャのハイエンドGPUで、優れた3D描画性能を持つ。現行のゲームタイトルをフルHD、あるいはそれ以上の解像度と高画質設定で快適にプレイすることができるだろう。

 特筆できるのは、この高性能グラフィックスカードの冷却に、水冷クーラーを採用している点だ。しかも、CPUとGPUの両方を共通の水冷クーラーで冷却するダブル水冷システムとなっている。

 空気の20倍以上ある液体を利用して放熱を行なう水冷クーラーの導入は、ハイエンドシステムにおける冷却性能と静音性を両立する手段の1つとしてよく知られている。ただ、多くはCPUのみの水冷化にとどまり、グラフィックスカードの水冷化はまだ一般的ではない。

 GeForce GTX 980クラスの高性能カードとなれば、CPUよりも消費電力、発熱とも大きく、高負荷時にはファンの動作音も大きくなりやすい。ハイエンドGPUを高負荷で使うゲームマシンであれば、CPUクーラーを水冷化するならばGPUクーラーも水冷化することが望ましいといえるが、本製品はそれを実現している数少ない製品であり、付加価値として強調できるポイントだろう。

GeForce GTX 980は、「第2世代Maxwell」アーキテクチャを採用したハイエンドGPUで、ハイパフォーマンスながら消費電力も比較的低く抑えられている

CPUとGPUを水冷クーラーで冷却するダブル水冷機構。本製品では1つのラジエータでCPUとグラフィックスカードの両方を冷却できるスマートなシステムを採用する
マウスコンピューター/G-Tune

→PC USER特設ページ「mouse computer station」
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