iPad Proを週刊少年誌の連載漫画家が“液タブ”として使う絵師の未来、こっちかも!?(2/3 ページ)

» 2016年03月03日 20時30分 公開
[山田胡瓜ITmedia]

Apple Pencilの描き味は抜群

 Astropadを使う準備は簡単だ。まず、iPadにアプリをインストールし、Mac側にはAstropadのWebサイトで配布されている無料のソフトウェアをインストールする。あとは、同じWi-Fiネットワーク上で両方のアプリを立ち上げればいい。これだけで、iPadがMacの液晶ペンタブレットに早変わりする。

MacとiPadの双方でアプリを立ち上げれば、簡単にセットアップが完了する

 Lightningコネクタを使った有線接続にも対応しているが、無線でもそれなりに使えるし、なんといっても取り回しの自由度が素晴らしい。Wi-Fiが届く範囲であれば、お絵描き環境をどこにでも持っていける。ちょっと仕事場を抜け出してリビングで絵を描いたり、トイレに持ち込んだりもできるのだ。ケーブルがなくなるだけで、とたんに「紙のノート」感が増す。

Mac側のディスプレイとiPad側とで画面のアスペクト比が違うため、Mac側の全画面をiPadに表示しようとすると、上下に余白ができてしまう。ちょっともったいない

任意のエリアを表示するといったことも可能。iPadの画面をフル活用するならこの方法を使うとよい

 肝心のApple Pencilを使った描き味についてだが、予想以上に筆圧の表現がなめらかで、非常に好感触。細い線がしっかりと出るので、Gペンのような強弱のある表現も自在だ。Cintiq 13HDとの比較だと、筆圧設定を標準よりやや固めにした状態に近いと感じた。

 Cintiqとは違ってホバリング時にはカーソルは表示されない。しかし、iPad Proのディスプレイは視差が極めて少なく、紙に描くようなダイレクト感があり、絵を描く上では気にならない。画面側の性能と、ペンの性能──双方がハイレベルなiPad Proには、液タブとしての高いポテンシャルを感じる。普段使っているクリスタをiPadで操作すると、「クリスタがiPadでネイティブに動いたらマジでやばいことになるな……!」と胸が高鳴る。

 ちなみにこのAstropad、無線接続だと高速のペン操作にしっかりと追従しないのがちょっと困る。この問題は、有線接続だとそこそこ解消されるが、完璧とはいえない。じっくりペンを入れるようなシーンでは問題ないが、シャシャシャと書くとタイムラグやミスタッチが気になってくる。また、有線・無線を問わずキャンバスの移動などの際にブロックノイズがでる。環境によるのかもしれないが、改善してほしいポイントだ。

 とはいえ、誤操作の原因となる一本指のタッチ操作を受け付けないようにする工夫があったり、ブラシサイズの変更をはじめとする各種のショートカットがあったりと、絵を描くための配慮が随所にある。タッチインタフェースとペン操作をストレスなく使い分けることができ、個人的にはワコムのタッチ対応モデルより使いやすいと感じた。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月10日 更新
  1. ワコム、Android液タブ「Wacom MovinkPad」シリーズを最大約4.8万円値上げ 9月25日から (2026年09月09日)
  2. 「macOS 27 Golden Gate」は9月15日リリース Apple SiliconのMacに対応 (2026年09月10日)
  3. 薄型化とカメラ強化が光る「Pixel 11 Pro Fold」徹底レビュー! Galaxy Z Foldとの比較で見えた“正統進化”の真価 (2026年09月09日)
  4. 天井照明一体型プロジェクター「Aladdin X3 Laser 4K」を試す 4K+3色レーザーで“本気の大画面シアター”に進化 (2026年09月09日)
  5. 超小型レトロオーディオ体験をFIIO「Snowsky ECHO NANO」で スマホリスニングのモヤモヤを解消するかも? (2026年09月08日)
  6. 「RTX Spark」搭載のWindows PCは10月に登場 LAN内のPCを束ねてローカルAI処理を分散・高速化する「NVIDIA PAIR」β版も公開 (2026年09月07日)
  7. パナソニック、Fire TV搭載テレビにフルHD対応のエントリー32型/40型モデルを追加 (2026年09月09日)
  8. ノジマとコラボの新型「VAIO T」で“フリップ画面”が復活! 実機レビューで見た目と性能をチェックした (2026年09月10日)
  9. Apple参入のうわさで沸く2026年 パイオニア・サムスンが魅せる「折りたたみスマホ」の現在地 (2026年09月09日)
  10. 4Kゲームプレイを低遅延で配信・録画できる「UGREEN 4K HDMI キャプチャーボード」がセールで30%オフの4199円に (2026年09月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー