「ガジェット?」というものを「ガジェット!」と主張していく連載、「俺の中ではガジェット」。初回となる前回は、慣れないタブレット型デバイスの紹介でかなりてこずってしまった。
SNSに「まじめに読んでしまった時間を返してほしい」「3回読んだけど何の話か全く理解できなかった」「デイリーポータルZでやれ」などと書き込まれているのを確認した。この原稿をうっかり社内に通してしまった担当S氏からは「編集部内では、おもしろがっている人と、全く無視を決め込んでいる人の2パターンに分かれている」と伝えられている。
ITmedia内にいらぬ不和を呼び込んでしまったこの事態。読者と編集部に心から申し訳ない気持ちを感じている。しかし、今回紹介するガジェットは「指圧師」である筆者の専門分野だ。安心してほしい。
指圧師兼ライターの筆者が、身の回りのあらゆるものを「これはガジェットである」「ガジェットに違いない」という確固たる信念のもとにレビューしていく。「なんとなくITmediaっぽい記事」を追求した結果、こうなった。(そしてなぜか担当編集からOKが出た)
前置きが長くなってしまったが、今回取り上げるのはこれだ。
中山式快癒器K型である。一見して分かる特徴は、デュアルコアを搭載していることだ。念のため、近所にあるY電機の店員さんにデュアルコアという言葉の意味を確認してきた。
「CPUがふたつあるということです」
「なるほど」
本製品はCPU(キュートなポッチが上を向いている)が2つある。何ら間違っていないことを確信した。
OSは搭載していないが、おっさん(OS)が乗ることにより機能を発揮する。支持部にはスプリング機構が内蔵されており、コアは極めてフレキシブルな挙動を行う。
ユーザーは背中に心地よいフィードバックを得ることができるだろう。あんなに大きく固かったコリも、次第にマイクロソフトになっていく。疲れていたが完全にhpが回復していた。
昨今のコア数を重視する流れは中山式快癒器も同様だ。既にクアッドコアタイプの中山式快癒器F型も市場に投入されている。先ほどの「デュアルコア」を一度認めてしまえば、「クアッドコア」も違和感なく納得できるのではないかと思う。
こちらはデュアルコアのものより、背骨周りの筋肉に効きやすい。背部のコリをとるには最適だ。実際、日曜日にブリッジしたくなるくらい背中が軽くなる。この気持ちをサンディブリッジと名付けたい。
シンプルな作りなので、特に使い方で迷うことはないだろう。ここではあえてメーカー非推奨の使い方を紹介したいと思う。
狙うツボは東洋医学の太陽小腸経に属する「天宗」(てんそう)だ。位置は上の画像を参照してほしいのだが、肩甲骨のほぼ中央部。刺激が強いことから一般のマッサージ店ではなかなか圧してもらえない。きちんとBenQ(勉強)を修めた指圧師だけが使う、玄人志向のツボである。
天宗には肩の筋肉である「棘下筋」(きょくかきん)が走っている。ふつうに生活していて意識することのない筋肉だが、実は疲労がたまっているのだ。
ここを圧すと肩甲骨全体にシャープな刺激が走る。一見健康に悪SONY見えるかもしれないが、とくに問題はNECなので安心してほしい(最後になんとなくNECって言っちゃったけど、これダジャレになってないですね)。
優秀なガジェットだが、1つだけ注意したいところがある。
横にならないと使用できないというシステム上、ついつい使用したまま眠りのゲートウェイに導かれてしまうのだ。このまま熟睡してしまうと逆に筋肉を痛めてしまう。もし使用中に「ふぁ〜うぇい」なんてあくびがDellようなことがあったら、一度取り外すのがリコーなやり方だろう。
実売価格はデュアルコアもクアッドコアもほぼ同じで、2500円程度。肩こりや背中に疲れを感じているユーザーは買って損のないガジェットだ。
なお、この記事に不満がある人はその旨をツイートしてもらっても構わない。でもその際は、できるだけ優しい言葉でぼくを傷つけないように書いてほしいな、って思っています。
不安でないと言ったら嘘になる。(編集S)
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