もはや日々の生活に欠かせない“きほんアイテム”となった液晶ディスプレイですが、大きさや解像度など用途に応じてさまざまな製品が販売されています。4Kディスプレイも価格がこなれてきましたが、取り回しがいい小型で高解像度の外付け液晶ディスプレイは市場にありそうで、なかなか見当たらないのが現状です。
ないのならば自分で用意しよう!! というわけで、今回は比較的安価で高解像度、しかも持ち運びができるお手軽液晶ディスプレイを作ってみましょう。取り回しがいいセカンドディスプレイとしてもお勧めです。実は数年前からさまざまな有志によって行われてきた、iPad用の液晶パネルを使った自作液晶ディスプレイ。それにしても、264ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)の液晶ディスプレイを1万円以下で手に入れられるようになるとは、いい時代になりましたね。
液晶パネル(第3世代以降のiPad液晶)
コントローラー基板
ケース(液晶ディスプレイのガワ)
M3ネジとナット、六角スペーサー、ワッシャー
DisplayPortケーブル
ディスプレイスタンド
USBケーブル(給電用/Mini USB)
USB-ACアダプタ(要出力1.5アンペア)
モバイルバッテリー(要出力1.5アンペア)
上記のパーツが手元にあれば準備完了です。もしPCから給電するのであればUSB-ACアダプターは不要ですし、ディスプレイを持ち運ばないのであればモバイルバッテリーもいりません。
とはいえ、いきなり「液晶パネル」といわれても途方に暮れてしまいますが、お題にある安くて小型で高解像度を全て満たすという意味では、世界各地で販売されていて流通量も多いiPadの液晶パネルにかなうものはないでしょう。
ここでは、Retinaディスプレイを採用した第3世代以降のiPad液晶パネル(9.7型で2048×1536ピクセル)を探してみました。型番の「LP097QX1」「LTN097QL01」を頼りに、国内外の通販サイトやオークションサイトを回ったところ、結局、即日配達で一番安価だったAmazonでの購入となりました。
続いては、コントローラー基板です。液晶パネルのインタフェースはeDP(Embedded DisplayPort)というもので、これをDisplayPortに変換するために使います。こちらもWebで手配しました。「AbuseMark」にある「2048x1536 LCD to DisplayPort Adapter」がそれで、お代は3920円(送料420円/税込み)ポッキリでした。
ちなみに当サイトでは、コントローラー基板と液晶パネルのセットモデルが用意されているほか、よりコンパクトなiPad mini用の「iPad Mini Retina 2048x1536 7.9" LCD to Mini DisplayPort Adapter」も販売中です。
悩みどころは、液晶パネルを固定するケース、つまりガワです。すでにアクリル板を使った専用ケースが販売されていたり、レーザー加工機用のデータが公開されていたりします。見た目も良く、比較的頑丈なので持ち運びにも適していますが、価格がどうしても1万円以上かかってしまいます。また、100均ショップなどで売られているA4サイズのフォトフレームを流用する手もありますが、パネルサイズに合わせるための工作がやや面倒なのが難点です。
こちらも先輩の言い伝えに従い、あまり手がかからず、しかもお手頃価格な木製パズルフレーム「ジグソーパズルプチ2」(やのまん)を選びました。
以上で、必要最低限な部材はそろいました。早速、組み立てていきましょう。
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