このように仕事でMacを愛用する一方、最近は内装のデザインも手掛けるようになり、Macを実務ベースで使うにはまだ物足りない部分があると感じている。
「設計ツールのAutoCADはMacでもようやく使えるようになってきましたが、まだWindowsのほうが使いやすいですし対応ソフトも多いです。カッティングマシンなど周辺機器との連携も後手後手ですね。建築分野への対応がもっと進めば、Mac人口はもっと増えるのかなと思います」と要望した。
今ではWindowsでもIllustratorやPhotoshopが不自由なく使える。AutoCADの使い勝手もいい。それでもMacをメインで使い続ける理由は何なのだろうか。
筆者が「Windowsではダメですか?」と質問したところ、「今は値段が安いこともあって、デザイナーでも使っている人が増えたと思います」と認めつつ、「でもMacじゃないとダメですねぇ〜」と冗談っぽく返す。
故スティーブ・ジョブズが「人間の体験を理解するほど、よいデザインを実現できる」と発言したように、Appleは見た目の美しさや技術性だけでなく、人間の行動に沿ってUIデザインを開発する。多くのデザインは「どのように見えるか」が重視されるが、大切なのは「どのように機能するか」を考えることだ。
牧田氏はこれを「イケるんかなぁ……と思って操作してみたらやっぱりイケた! ってなるのが気持ちいいですよね。だからAppleが好きです」と表現した。デザインの世界に生きている人たちこそAppleのデザイン哲学にシンパシーを感じ、リスペクトの気持ちを持って使い続けているのかもしれない。
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