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» 2016年06月23日 00時01分 公開

GUIの次へ:Mac版のSiriは操作革命を引き起こすか!? 林信行が「macOS Sierra」をレビュー (3/4)

[林信行,ITmedia]

日本語フォントが大幅に増強、かゆいところに手が届く機能も満載

 これら二つの機能に加えて、macOS Sierraには、ほかにも細かな改良がそこかしこに隠れている。

 先日のWWDC基調講演で公に発表されていなかった変更としては、日本語フォントが大量に追加されたことや「セキュリティとプライバシー」設定にある「アプリケーションの実行許可」の仕様変更も挙げられる。

macOS Sierraで新たに追加された日本語フォント7書体

 これまではメールなどに添付されてきた見ず知らずの人のアプリケーションでも「すべてのアプリケーションを許可」という設定にしけおけば実行できた。しかし、最近のマルウェアの広がりを受けてか、macOS Sierraからはこの項目がなくなり、App Storeから入手したアプリか、Appleに登録している素性の確認が取れた開発者のアプリケーションしか実行ができなくなる。他のOSと比べれば、Macのマルウェア被害は微々たるものだが、それでも先手を打ってくるあたりは実にAppleらしい。

macOS Sierra以降は、Appleに登録していない開発者のアプリは利用できなくなる

 基調講演でも少しだけ触れたのがタブ機能の汎用化だ。WebブラウザのSafariで、タブ機能を使って、全画面表示中でも複数のWebページを表示させておき、切り替えている人は多いと思うが、あの便利なタブ機能が、アプリケーションの作り替えなしで、他のアプリでも利用可能になる。

 「メモ」アプリのような、データをアプリ内に持っているものはダメだが、書類を開いたり、保存したり、閉じたりできるタイプのアプリであればKeynoteでも、Pagesでも、他社製のアプリでも、全画面表示状態で新規書類を作成したり、書類を開いたりすると自動的にタブ表示になり便利だ。どういったときに「タブ」を作成するかは「システム環境設定」の「Dock」で設定する。

macOS Sierraでは、ほとんどのアプリでタブ作成が可能になる。これは標準のマップアプリで3つのマップを開いているところ

タブはアプリをアップデートしなくても利用可能になる。Pagesの現行バージョンでも、ちゃんとタブを切り分けて複数書類を1個の全画面表示に収めることができた

 細かい機能では「ピクチャ・イン・ピクチャ」機能も搭載されるようだ(検証した開発者向け版では確認できなかった)。iTunesやSafariで表示したYouTubeやVimeoなど動画サービスの映像を楽しみながら、メールチェックなど他の作業をしたいとき、動画の右下にカーソルをあわせると、これまで表示されていた全画面再生ボタンの左隣にピクチャインピクチャ表示のアイコンが表示される。これをクリックすると動画再生画面が小型化し、他のウィンドウより手前にくるというものだ。全画面表示で作業中のメールウィンドウやその他のアプリの上にも重ね合わせ表示して楽しむことができる。

 もう一つ地味に便利なのが、ストレージの管理機能だ。今回は十分な検証ができていないが、iPhoneからの写真のバックアップなどで、容量が埋まりやすくなってしまったMacのストレージ(SSDやHDD)を整理し、空き容量を作るための機能で、アップルメニューの「このMacについて」から呼び出す。

macOS Sierra、使い込むと便利になってきそうなのが空き容量をつくるためのストレージ管理機能。多種多様な空き容量捻出機能が備わっている

 空き容量が足りなくなってくると、Mac上の書類や写真をiCloudにバックアップして、Mac側ストレージ(ローカルストレージ)のファイルを消して空き容量を作る、というのが基本だが、それに加えてIMAP方式のメールサーバの添付書類をローカルストレージから消したり、既に見終わったiTunes Storeの映像コンテンツを削除したり、ゴミ箱に30日以上入れっぱなしのファイルを削除したり、容量の大きいファイルや最後に使ってから日付が経っているファイル、ダウンロードしたファイルなどの一覧を表示して手動での削除を促す機能など、複合的な方法で容量確保を手助けしてくれる。

 2回以上ダウンロードしてしまっているファイルや、インストール済みのインストーラーファイル、OS中で使っているガイドビデオやあまり使わないフォントや辞書ファイルなども自動的に削除され、必要な時だけダウンロードする。

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