日本HPの13.3型ラグジュアリーモバイルPC「HP Spectre 13」は中身もぜいたくか?2016年PC夏モデル(2/4 ページ)

» 2016年07月12日 06時00分 公開

底面中央のゴム脚によって想像を超えた快適キーボードを実現

 モバイルPCの薄型化とトレードオフになりがちなのがキーボードのキータッチだが、HP Spectre 13のキーボードは実際にテキストを入力した印象としてはかなりよい。薄型ノートとキータッチの関係で、一番気になるのがキーを押した時の本体のたわみである。HP Spectre 13は底面の前方、後方に加え、中央部分にもゴム脚があるため、たわみについてはほとんど感じられず、むしろ浅いストロークにしてはしっかりとした反発が感じられる。デザイン上では少しだけやぼったく感じる中央のゴム脚だが、こうした利点があるわけだ。

「HP Spectre 13」キーボード キーサイズも大きく、キーピッチにもゆとりがある。そしてレイアウトにもあまりクセがなく、初めて触れても打ち間違いが少ない

 キーボード配列は、左手前のFnキーをいくつか組み合わせて操作する必要があるものの、本体側が13.3型のため、キーピッチにはゆとりがある。その点で打ち間違いは少なく感じた。キーボードの左右にはスピーカーのためのスペースが確保されている。スピーカーはHPの上位モデル製品でよく採用される「Bang & Olufsenデュアルスピーカー」で、ソフトウェア上からも音質を調整できる。

「HP Spectre 13」キーボード キーのストローク量は浅め。ただし押した際にはしっかりとした感触が感じられ、底面のゴム脚によってたわまず適度な反発も得られる。左右には大きくスペースのとられたスピーカー。「Bang & Olufsen」のサウンドが楽しめる

充電しながらでも2ポート使えるUSB Type-Cを搭載

 モバイルPCの薄型化でもう一つトレードオフとなりがちなのがインタフェースだが、HP Spectre 13では、薄さを実現するために4つある端子のうち1つはヘッドフォン/マイクのコンボポートとして、残る3つをUSB 3.1 Type-Cとし、この点に関しては十分にクリアしている。USB Type-Cは、後方から見て左に1基、左手やや中央寄りに2基搭載している。最も左のUSB Type-CはACアダプターと共用になる。共用ということは、つまりUSB 3.1 Type-Cとしても使用可能だ。実際、マウスを接続してみても問題なく動作した。このようにACアダプター接続時は2ポート、モバイル時は3ポートが利用できるため、スリムボディでありながら十分な接続性を持っており、大きな魅力となっている。

「HP Spectre 13」 背面のインタフェースは、左からUSB 3.1 Type-C×3(電源オフ時の給電対応、1ポートは充電兼用、2ポートはThunderbolt 3対応)、そしてヘッドホン/マイク兼用ポート×1

 USB Type-Cという点が、周辺機器の普及率という点でネックではあるが、標準で「USB A 変換アダプター」(USB Type-C→Type-Aメス変換)が1本付属する。出先でUSB Type-Aの機器を接続することが考えられる状況では、この変換ケーブルを携帯しておきたい。

「HP Spectre 13」 標準で付属する「USB A 変換アダプター」

 純正オプションとして「HP USB Type-C トラベル ドック」も用意されている。こちらはUSB Type-A×2、LAN、Dsub15ピン、HDMIといった端子をコンパクトにまとめたドックだ。自宅やオフィスに常備しておけば、簡単に使用シーンによって状態をチェンジできる。これを機会にUSB Type-C機器を取りそろえてみてはどうだろうか。HP Spectre 13の性格上、USB Type-C機器をスマートに使いこなしたいところだ。

「HP Spectre 13」 自宅やオフィスに常備しておくと便利なHP USB Type-C トラベル ドック。プレゼンテーション時にHDMIやDsub15ピンの使用率が高いので、どちらにも対応できるところは便利だ

 中央寄りの2基のUSB Type-CはThunderbolt 3対応のUSB 3.1 Type-C端子となり、Thunderbolt 3対応機器を接続すれば通常のUSB 3.1 Type-Cよりも速い40Gbpsの転送が可能だ。Thunderbolt 3機器は現在まだ入手可能な製品が少ないが、先のCOMPUTEX TAIPEI 2016で展示された開発中の機器を見る限り、2016年後半にはドックやビデオカード増設ボックスなどを中心に製品が登場してきそうな状況だ。

 ACアダプターは、スクエア形状のコンパクトなタイプで、持ち運びにもかさばらない。インタフェースは前述の通りType-Cだ。出力は5V×2A/12V×3A/15V×3Aの選択式で、最大出力は15V時の45Wという計算になる。コンセント側ケーブル差込口(3極タイプ)は、一段窪んだところにある。可倒式のコンセントアダプターなどを用意すれば、よりコンパクトに持ち運びできそうだ。

「HP Spectre 13」 スクエア形状のACアダプターは、コンパクトで持ち運びやすい
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2024年04月26日 更新
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