グラフィックス機能に関しては「GPU Switch」機能を搭載している点も見逃せない。この機能により、外部GPUとCPU内蔵GPUとを使いわけるハイブリッドグラフィックス方式と、外部GPUのみを固定で利用する方式を選べるメリットがある。
本製品の標準では、外部GPUを搭載する多くのゲーミングノートPCと同じように、GeForce GTX 1070とCPU内蔵(Intel HD Graphics 530)を使い分けるハイブリッドグラフィックス方式となっている。高い3D描画性能が要求されるゲームなどではGTX 1070が、Webブラウズや動画再生などではIntel HD Graphics 530が使われ、性能と消費電力が最適に保たれる。
しかし、この方式は問題もある。NVIDIA GPUを利用する場合でもCPU内蔵GPUとそのグラフィックスメモリ(メインメモリ)を経由して出力されるため、ディスプレイ出力の解像度などもCPU内蔵GPUの制限に左右され、アプリケーションの互換性に問題が出たり、パフォーマンスに影響する場合がある。
また、外部GPUと内部GPUの使い分けの判断をNVIDIAのドライバが行なうため、日本国内など一部地域のみで使われているローカルなゲームやVRタイトルは、NVIDIA GPUのほうが良い場合でもNVIDIA GPUが使われないことがある。
このGPU Switch機能では、このハイブリッドグラフィックスをやめ、シンプルに外部GPU(GeForce GTX1070)のみを利用できるため、ハイブリッドグラフィックスに起因する問題を解決できる。タスクバーに常駐しているControl Centerユーティリティから簡単に切り変えることができ、操作も簡単だ。
CPUには、Intel最新の第6世代Coreプロセッサーの中でも高性能なクアッドコアモデルのCore i7-6700HQを採用する。Hyper-Threadingに対応しており8スレッド同時処理が可能で、標準2.6GHz、最大3.6GHzと動作周波数も高速だ。ゲームやVR、クリエイティブ、マルチメディア、オフィスなど幅広い用途に対応できる処理性能を備えている。
メモリとデータストレージは、ベースモデルによって異なり、評価機であるシルバーモデルは、メモリ16GB(PC4-17000 SO-DIMM 8GB×2枚)、データストレージとしては、256GBのM.2 SSDと2.5インチサイズの1TB HDD(ともにSerial ATA 6Gbps)のツインドライブ構成を採用している。
BTOでのカスタマイズにも対応しており、メモリは最大64GBまで搭載できる。2.5インチHDDに代えてSSDを搭載することも可能だ。
インタフェースとして、USB 3.1 Type-Cを2基搭載する。Type-Cは今後周辺機器、スマートフォン、タブレットなどジャンルを超えて標準となることが有望視されており、すでに実装も増えている。将来的な利便性を考えると非常に大きな装備といえる。
このほか、USB 3.0ポートが2基、HDMIと2基のMini DisplayPort、SDメモリーカードスロット(SDXC対応)、有線LANなど従来の端子も一通り備えており、接続性は非常によい。HDMIとMiniDisplayPortを背面に搭載し、接続時にケーブルが邪魔になりにくい配置も好印象だ。液晶上部には200万画素Webカメラも内蔵する。
なお、ボディのデザインは従来のNEXTGEAR-NOTEシリーズを継承している。併売されているGeForce GTX 970M搭載機であるNEXTGEAR-NOTE i5710と一見した感じはほとんど分からないが、よりパワフルなGTX 1070を搭載するためか、厚みが若干増し、重量も重くなっている。
公称のバッテリー駆動時間は約4.9時間とされている。こちらもNEXTGEAR-NOTE i5710よりは少し短くなったが、それでも据え置きでの利用が前提の製品としては長いほうだろう。ちょっと部屋を移動して使いたい時や万一の停電時など、ACアダプタでもしばらく利用できるのは心強いといえる。
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