Appleオリジナル番組「Planet of the Apps」が面白いのに全然注目されていない件アップルPickUp!(1/2 ページ)

» 2017年08月29日 20時58分 公開
[らいらITmedia]

 Appleは6月から、Apple Musicでオリジナル番組「Planet of the Apps − アプリケーションの世界」(「Planet of the apes」=「猿の惑星」のもじりと思われる)の配信を開始。この8月にシーズン1が無事終了しました。

Planet of the Appsの審査員たち

 番組はアプリ開発者が自身のアプリをプレゼンし、投資家からの資金援助を目指すという、まさにアプリ開発者版「¥マネーの虎」。マネ虎ファンの一人としてわくわくしながら初回を視聴したのですが、正直期待したほどではなく……。さらに配信開始直後は日本語字幕がなく、取り上げるには時期尚早だとスルーしていました。

 しかし久しぶりに見ると日本語字幕が選択可能になっており(6月中旬には対応していたらしい)、しかも回を重ねるにつれめちゃくちゃ面白くなっていました。普段はBGM代わりにAmazonプライムビデオやYouTubeのビデオを垂れ流す私ですが、エピソード7は気づけばMacの前で夢中になって観ていましたから。

 アプリ開発と資金調達という万人受けしないネタではありますが、マネ虎のようなビジネス系ドキュメンタリーが好きな人や、Webマーケティングに興味がある人はきっとハマるはず。アプリ開発者は教材として視聴必至。このために月額980円のApple Musicメンバーシップになっても、十分元は回収できます。

下手なセミナー受けるより勉強になります

 以下少々ネタバレが入ります。

3段階のプレゼンで資金獲得を目指す

 番組のルールはマネ虎よりも少し複雑です。まずプレゼンする志願者はすでにアプリをリリースしている人が多く、よりビジネスを拡大させるためにプレゼンに来ています。

 志願者は最初に「エレベーター・ピッチ」に乗り、審査員のもとにおりてくる60秒間で、開発したアプリのコンセプトを自らプレゼン。

カウントダウンが0になるとドアが開き、審査員のもとへプレゼンしながらエレベーターで降りていきます

 その時点で、興味を持ったことを示す“グリーンサイン”を審査員4人のうち1人でも出せば、今度は審査員の前で詳細をプレゼンします。驚いたのは、かなりの開発者がエレベーター・ピッチの段階で、全員からレッドサインを出され終了となっていたこと。たった1分で「ノーマネーでフィニッシュです」状態になるので、見ているこっちが胃が痛くなる楽しさを味わえます。

アプリの内容に興味を持ったかどうか、審査員は手元のiPadで「Yes」か「No」を宣言します

 第二審査のプレゼンが終了した段階で、志願者はグリーンサインを出した審査員の中から、6週間後のベンチャーキャピタルへの最終プレゼンへ向けたメンターを選びます。審査員がアドバイザーとなって、一緒に最終プレゼンに挑むルールは、マネ虎とまた違ってパーティーに仲間が加わるわくわく感があります。

プレゼンを聞いて、途中で赤から緑、もしくは緑から赤に変更になることも。複数の審査員が残った場合、今度は立場を逆転して、自分を選ぶとどんなサポートができるのか逆プレゼンが始まるのも面白い

 6週間の準備期間を経てベンチャーキャピタリストたちの前でプレゼンし、投資が決まれば出資金を獲得できます。果たしていくつのアプリが「マネー成立」となるのでしょうか?

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