スマートスピーカーを車に置いたら便利なのか 「Amazon Echo Dot」の場合山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/2 ページ)

» 2017年12月13日 13時30分 公開
[山口真弘ITmedia]

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 スマートスピーカーを車の中に持ち込んで使うことができれば、ハンズフリーであれこれ操作できて便利なのでは? という疑問を確かめる実験企画。今回は後編として、Amazonの「Echo Dot」の試用結果をお届けする。前回の「Google Home Mini」はいまいち実用的ではないという結論だったが、果たしてこちらはどうだろうか。

Echo Dot Amazonの「Echo Dot」。天板のデザインはどことなくメーターに似ている。なお本写真も含め、車内の写真はいずれも駐車状態で撮影している

「Echo Dot」を車で使うには何が必要?

 Echo Dotを車で利用するにあたっては、Google Home Miniと同様、まずは「電源」、および「インターネットへの接続手段」を確保する必要がある。

 Echo DotはGoogle Home Miniと同様、Micro USBでの給電によって駆動するので、シガーチャージャーもしくはモバイルバッテリーとUSBケーブルでつなげば問題なく利用できる。Google Home Miniと同様、シガーチャージャーでは停止時の電源断が発生する場合があるのだが、これについては後述する。

Echo Dot シガーチャージャーもしくはモバイルバッテリーにUSBケーブルで接続することで問題なく動作する

 インターネットへの接続は、モバイルルーターもしくはスマートフォンなどでのテザリング接続を行うことになる。

 Echo Dotが対応しているAmazonの音声アシスタント「Alexa」のアプリには、自らがインストールされているスマホをWi-Fiホットスポットとして利用するための機能があるので、1台のスマホだけでWi-Fiの設定変更からテザリングの実行まで行える。1台のスマホでは設定が困難だったGoogle Home Miniとは対照的だ。

 またEcho Dot(というよりもAlexaアプリ)は、いったん接続したWi-Fiのパスワードを記録しているため、車内での利用を終えて自宅に持ち帰り電源をつなぐと、特に何もしなくとも、自宅のネットワークに再接続してくれる。ドライブのときだけ持ち出し、普段は自宅で使う、という運用も現実的だ。

Echo Dot Alexaアプリを使えば、スマホをWi-Fiホットスポットに設定し、Echo Dotを接続できる

車内での設置場所はどうするか

 設置場所については、Google Home Miniと同様、なるべく運転中にEcho Dotの天板が目視できる位置に置くのが望ましい。これはウェイクワード(スマートスピーカーを使うときに呼び掛ける言葉)をきちんと認識できたか、目視で確認するためだ。

 ユーザー補助機能でリクエストの開始音を「オン」にすれば、ウェイクワードを認識したときに音を鳴らせるが、走行中の車内は騒々しいため、音だけでは確認しづらい。

Echo Dot サウンドの設定でリクエスト開始時・終了時に音で通知されるようにしておくのは基本だ

 設置にあたって気をつけたいのは、ダッシュボードなどに垂直に貼り付ける場合、ケーブルのコネクターが向かって下に来るレイアウトだと、上ボタンが音量「DOWN」、下ボタンが音量「UP」という、通常とは逆の配置になることだ。本体正面が下(または手前)を向く配置にした方が、音量調節時の違和感は少ないだろう。

Echo Dot ダッシュボードに取り付けた状態。ただしこの向きだと音量ボタンの上下が逆になるので、できるならば反対向きになるよう取り付けたほうが使いやすい
Echo Dot ダッシュボードの上に置いた状態。この場合も音量ボタンの配置にはやや違和感がある

 ただしこの設置の問題さえクリアできれば、Google Home Miniと違って物理ボタンを採用していることから、とっさの場合も操作しやすい(走行中の機器の操作はNGである。念のため)。両側面をタップすることで音量を調整することから、目視していても誤操作しやすいGoogle Home Miniに比べ、使い勝手は上という印象だ。

 また、ファブリック調の素材感が車の内装にあまりマッチしないGoogle Home Miniと違い、メカメカしいデザインのEcho Dotは内装とも比較的マッチしやすい。天板がメーターを想起させるデザインであることも、プラスに作用しているようだ。

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