人気プロ絵師による「Cintiq Pro 24」完全レビュー(6/7 ページ)

» 2018年04月07日 06時00分 公開
[refeiaITmedia]

お絵描きインプレッション

 さて……キリがないのでこれくらいにして、お絵描きしましょう。

 今回は4月発売予定の「萌え絵の教科書 増補改訂版」のカバーイラストを製作しながら、使い心地を見ていきます。

 まずはラフを描いていきます。

ライブ感を出していますが後撮りなので、タスクバーの時計は見ないでください

 それまでは16型4Kをメインに使っていて、それで効率が低下しているとも思わなかったのですが、ちょっと広さに余裕がないなと気になるときはありました。なので、やはり広々としているのは気分が良いです。また、この面積と解像力があると、資料を並べて常時表示しながら作業できるのが良いですね。

 そして、最初からいきなり気になったのはファンノイズです。甲高い音ではないので音自体の苦痛はあまりありませんが、最弱の状態でもノートPCが頑張っているような音が顔の近くでします。

 ファンノイズは、設定と室温によるとは思いますが、自分が試した限りだと20秒〜1分ぐらいの不定期で回転と停止を繰り返して集中力にダイレクトアタックをかけてきて、とても困りました。ずっと鳴ってくれていればまあ無視していられるのですが、止まるときの一瞬で静寂がくる感覚は、ウッ……と手が止まってしまいます。

 個人的には、静かな部屋では対策必須、音楽を鳴らしても大音量でもなければ音が濁るのでつらい、密閉型のヘッドフォンをしているなら問題なし、ぐらいでした。自分で所有するなら吸音ボックスを作って取り付けると思います。

 ただそのおかげか、画面の温度は非常に穏やかで快適に使用できました。悩ましい仕様ですね……。

 気を取り直して線画を描いていきます。

線画

 腕の振りで滑らかに描きたいときなど、結構拡大することがあるのですが、その状態でも広い範囲が見られて良いです。また、従来機では「ドットになってるなー」という感じだった、縮小表示したときの線の表示精度も、4Kのおかげで全く問題ありません。

細かい部分が細かいまま表示されています

 また、表面のアンチグレア処理も素晴らしくて、画面の不要な映り込みを防いでくれるだけでなくて、微小な凹凸が描き味も最適化しています。

 他社製でありがちな、ツルツルすぎであったり、くっつくようなグリップ感から急に滑ったり、皮脂が付着して乾燥した部分にゴリゴリと引っかかるようなことがCintiq Proでは全くなくて、常に筆圧でコントロールしやすい摩擦で気持ちよく描けます。以前も書いた気がしますが、紙みたい、じゃなくて、この滑らかな一定さは紙より好きです。

 Pro Pen 2には2種類の芯が付属していて、通常の黒い芯ではスルスルと軽やかに描けますし、灰色の芯だと摩擦が上がって、しっとりとしていてペンを引く力で線をコントロールしやすいです。今回は両方使っていましたが、灰色が好みです。

Pro Pen 2は2種類の替え芯が付属

 そういえば、アンチグレア処理にありがちな、画素と凹凸の干渉によるギラつきや偽色は当然あります。ありますが、画面をのぞき込んで偽色に注意を向けている間しか気にならない、というぐらいでした。

 さて、塗っていきます。自分は大きくて濃い目のブラシを軽い筆圧で調節しながら塗ることが多いので、この工程では筆圧の自然さがうれしいです。

自然な筆圧で塗りやすい

 もうCintiqシリーズを10年近く使っているので、ワコムを使うと自然に感じるみたいなことになってしまっている気もしなくはないです。ただ、仮にそうだったとしても、この点についてユーザーを裏切ることなく続けてくれているのはありがたいことです。

 そして完成。ほとんど全部のことがとても快適でした。

完成

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