コンピュータを使う上で切っても切り離せない存在であるキーボード。近年音声入力など新しい手法も出て来てはいるものの、いまだキーボードを置き換える物は存在しない。
特にコンピュータを用いて物を創る者にとってキーボードは重要な入力機器となる。使う時間が長いのであれば、自分に合った良いものを使うことで生産効率を向上できるのは間違いないだろう。
では、良いキーボードとは一体何だろうか。有名所では東プレの「REALFORCE」シリーズ、PFUの「Happy Hacking Keyboard」、ダイヤテックの「Majestouch」シリーズなど挙げられるが、どれも1〜2万円と高価であり、なかなか購入まで踏み切れない人も多いかと思う。
そんな中、バッファローから「モノづくりにこだわる人」向けのキーボードとして登場したのが「BSKBU510」だ。
「BSKBU510」はノートPCなどで採用されているパンタグラフ構造を採用したキーボードである。
パンタグラフ構造は、もともとノートPCなどのキーストローク(キーの深さ)が浅いものであってもしっかりと入力されるように考案された仕組みであるが、「BSKBU510」は3.8mmと通常キーボードと同等のキーストロークを有しており、今までにあまり見たことがないものとなっている。
本機はプログラマブルホットキー機能も有しており、公式サイトよりダウンロードできるソフトウェアで任意の機能を割り当てることができる。写真編集ソフトやモデリングソフトを用いている人にとってありがたい機能だ。
使い心地を見ていく前に、まずキーボードの構造についておさらいしておきたい。本機は「パンタグラフ」キーボードであるが、その構造は一般的にメンブレンキーボードと呼ばれるものと同等だ。キーを押し込むことでゴム椀(わん)がつぶれ、その先にあるメンブレンシートの接点がオンになる。
【訂正:2018年6月11日午後5時 「ゴム椀」の表記が誤っていたため、訂正いたしました】
では本機では何が違うのかというと、キーそれぞれに「パンタグラフ」がついているという部分である。パンタグラフがあることによってキーのグラつきが抑えられ、どの角度からでもスムーズに押下できるというわけだ。
余談だが、「メンブレン」方式=ゴム椀というわけでもなく、往年の名機「IBM Model M」も接点方式としてはメンブレンを採用している。IBM Model Mではアクチュエータ(キーを押し戻す役割の部分)に座屈バネ機構を採用しており、ゴム椀は使われてない。
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