セパレートスタイルの13.3型ハイブリッドマシン「Razer Blade Stealth」と「Razer Core X」を試す(1/3 ページ)

» 2018年07月25日 16時00分 公開
[鈴木雅暢ITmedia]

 Razerから薄型軽量ゲーミングPC「Razer Blade Stealth」の最新モデルが登場した。本体は13.3型液晶ディスプレイ、第8世代Core(Kaby Lake R)を搭載したモバイルPCだが、オプションでThunderbolt 3対応のGPUエンクロージャー(外付けGPUボックス)「Razer Core X」または「Razer Core V2」を接続すればゲーミングPCになるという、ハイブリッドマシンだ。ストレージ容量の違いで2種類のモデルが用意されているが、直販価格17万7800円(税別)の256GBモデルを評価機として入手したので、レビューしよう。

Razer Blade Stealthは、13.3型の液晶ディスプレイを搭載する厚さ13.8mm、重量約1.35kgの薄型軽量ノートPCだ。別売りのThunderbolt 3接続のGPUボックス(Razer Core Xなど)を使えば、描画負荷の高いゲームも楽しめる
Razer Blade Stealthのスペック

約1.35kg、厚さ13.8mmのスマートなフラットボディー

 ブラックカラーのボディーは、スリムでフラットなスタイルが印象的だ。具体的なサイズは、約321(幅)×206(奥行き)×13.8(高さ)mm、重量は約1.35kg(実測1352g)。ブリーフケーススタイルのビジネスバッグにもすっきりと収まるサイズ感だ。

 天面部にRazerのシンボルであるトリプルヘッドスネーク(三つ首のヘビ)のロゴがあるだけのシンプルなデザイン。このロゴやキーボードのLEDエフェクトをオフにすれば、スリムなモバイルノートPCとして、ビジネスにも違和感なく運用できるだろう。

Razerおなじみの3つ首のヘビをモチーフにしたロゴは透過素材となっており、電源オン時には鮮やかな緑色に光る。消灯することも可能だ
底面もシンプルだ。前部と後部のゴム足で支えている。ゴム足を含めた高さは実測で最大15mmほど
奥に充電用端子を兼ねるThunderbolt 3対応USB 3.1 Type-Cポート、USB 3.0(Type-A)ポート、ヘッドフォン端子がある
奥側にHDMI出力とUSB 3.0(Type-A)がある
Thunderbolt 3(USB Type-C)ポートを充電端子として利用するコンパクトなACアダプターが付属する。ACケーブルは3ピンだが、3ピンとしては細めで柔らかく、特にかさばる印象はない。実測サイズは約36(幅)×107(奥行き)×27(高さ)mm、ケーブル含めた実測重量は約285gだった

第8世代CoreとThunderbolt 3を搭載する先進ハードウェア

 CPUには、IntelのCore i7-8555Uを採用する。「Kaby Lake R」(開発コード名)の名で知られるクアッドコアのモバイルCPUだ。メモリが16GB(LPDDR3-2133オンボード)、データストレージが256GB SSD(PCI Express接続、NVMe対応)、グラフィックス機能は、Core i7-8550U内蔵のIntel HD Graphics 620を利用する。評価機のSSDは、SamsungのPM961(SAMSUNG MZVLW256)だ。

 通信機能はIEEE 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.1を標準装備する。本体装備の端子類は、Thunderbolt 3対応のUSB 3.1 Type-Cポートの他、2基のUSB 3.0 Type-A、HDMI 2.0a出力、ヘッドフォン・マイク兼用端子がある。液晶ベゼル上部にはWebカメラ(720p)も装備している。

 Thunderbolt 3対応USB 3.1 Type-Cポートは充電用端子を兼ねているため、通常はACアダプター利用時にはこのポートは使えない。また、SDメモリーカードスロットを装備していない点も注意したい。

HWiNFO64の画面。CPUには「Kaby Lake R」こと第8世代CoreのCore i7-8550Uを採用する。メモリは16GB、データストレージは256GB(512GBモデルもある)という構成
CrystalDiskMark 6.0.1の結果。評価機のSSDは、SamsungのPM961(SAMSUNG MZVLW256)で良好なスコアをマークした

美しい高精細液晶ディスプレイを搭載

 液晶ディスプレイのサイズは13.3型、表示解像度は3200×1800ピクセルに対応する。画素密度は276ppiと高精細だ。

液晶ディスプレイのサイズは13.3型で、3200×1800ピクセルに対応する

 液晶のスイッチング素子に開口率が高く、高解像度でも省電力にしやすいIGZOを採用していることが明らかにされている。液晶の配向方式について記載がないが、上下左右とも視野角が広く視認性は非常によく、IPS系だと思われる。

 表面は光沢仕上げのため映り込みはしやすいが、輝度は十分に高く、視認性は十分確保されている。また、10点マルチタッチに対応したタッチパネルも搭載する。

 エックスライトのカラーキャリブレーションセンサー「i1 Display Pro」を使った計測結果を見ると、色温度が7457K、輝度388cd/m2、色域はsRGB比99.9%と優秀な内容だった。キャリブレーション補正カーブの結果も良好だ。

i1 Display Proの計測結果を基に作成したICCプロファイルをPhonon氏制作の色度図作成ソフト「Color AC」にインポートして表示した。実線がRazer Blade Stealthの色域で、点線で示したsRGBの色域をほぼカバーしている
i1 Display ProでsRGBをターゲットにキャリブレーションを行った後の補正カーブ
ステレオスピーカーはキーボードの両側にある。音響ソフトウェアとして「Dolby ATMOS」が導入されており、サイズ感からは想像できないほど迫力のあるサウンドが楽しめる
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