さてさて、いつものようにまとめていきます
もう、上記の最後の1項目が全てを表しているわけですが……ややこしい評価になります。
まずMediaPad M5 Pro自体については、高性能で高品質で、実用的なものからエンターテインメントまでをAndroidなりの使い勝手を伴って十分以上にこなすタブレットです。7月時点で実売5万円前後で買えて、きちんとした筆圧ペンまで付属しているのだから相当に強いです。これは間違いないです。
一方で、お絵かき用途にと考えると……今回のお絵かきテストは正直なところ、全体的に快適とは言い難かったです。ラクガキとして気楽にやっている場合においても、パームリジェクションの問題と、お気に入りのアプリを探すにも選択肢が不足している問題が残っている間は、楽しさも半減してしまうでしょう。
じゃあこのタブレットとペンの性能がダメかというと、全くそんなことはありません。性能自体はしっかりした物を持ちあわせながらも、Android自体の方向性もあって、発揮できる環境がないのです。
それに、ファーウェイはそういう状況の中で頑張ってちゃんとしたスタイラス付きの製品を開発して、出してくれました。現状は実用上の問題があったとしても、ダメというよりは、よくこっちに向かって進んでくれたという思いが強いです(もちろん、高性能なパームリジェクションなどを実装しておいてくれればそれに越したことはないですが……)。
最近は、Appleはもとより、Microsoftも、Windows製品のメーカー各社も、クリエイティブへの製品面での取り組みをどんどん強めてきています。そしてファーウェイも進みました。Googleも、そうなってほしいと思います。
ところで、Googleは、2015年のNexus 6P, 5Xの世代からスマホカメラの性能を訴求し始めました。その後、その時点では本当に下手だった写真の絵作りや、フォトアプリの写真自体への無頓着さが、短い期間で見違えるほど改善していき、その改善がNexusだけでなくAndroidに波及していきました。そして、2017年の末に、GoogleはPixelbookに専用の高性能ペンを発売しました。これはGoogleがペンによるクリエイティブにやる気を出すシグナルになるでしょうか……? 楽しみに見ていきたいと思います。
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