連載
» 2018年08月20日 13時00分 公開

ChromebookでWindows 10を動かす「Campfire」 Googleが開発中か鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(1/2 ページ)

GoogleのChrome OSが、macOSのようなOSデュアルブート環境に対応するのではないか、とのウワサが話題になっている。近い将来、ChromebookでWindows 10を利用可能になるというのだ。

 教育現場のIT化を巡るプラットフォームやデバイスの競争が激化しつつある。直近では、米Microsoftが7月に新しい10型のWindows 10デバイス「Surface Go」を発表して注目を集めたが、これも教育市場が主要なターゲットの一つだ。米国での399ドルからという戦略的な価格設定もまた、同分野で先行する米Googleの「Chromebook」対抗の意味合いが強いといわれている。

Surface Go Microsoftの10型Windows 10デバイス「Surface Go」が狙う3つの注力分野。その中に「教育機関」が入っている(写真は日本での製品発表会より)

 そんな米国の教育市場で多大な影響力を持つChrome OS搭載の「Chromebook」に、興味深いウワサが出回り始めた。それは「Chromebookが間もなくWindows 10とのデュアルOSブートに対応する」という、にわかには信じ難いような内容だ。GoogleはChromebookとChrome OSを使い、どのようなロードマップを描いているのだろうか。

OSデュアルブートを実現するGoogleの「Campfire」とは?

 このウワサは、米開発者コミュニティーサイトのXDA Developersが2018年8月12日に報じている。

 そもそもXDAは2018年4月に「Pixelbook」が「AltOS」という謎の動作モードを備えていることをChromium Gitでの情報を基に報告しており、Chomebookが「Alternative OS(代わりのOS)」としてデュアルブートに対応する可能性を示唆してきた。

 Pixelbookとは、2017年末に米国で市場投入されたGoogle純正Chromebookで、IntelのCore i5/i7プロセッサを搭載した「パワフルなChromebook」だ。ハイスペック故に価格は999ドルと、400〜600ドルの価格帯が中心のChromebookとしては比較的高いものの、ハードウェアの性能的には通常のWindows PCと変わらないため、「価格性能比では安価」という点がアピールポイントとなっている(日本では未発売)。

Pixelbook GoogleのハイエンドChromebook「Pixelbook」。日本市場には投入されていない

 後にXDAは、このAltOSが「Windows 10」である可能性を示唆しており、今回あらためてGoogleのOSデュアルブートプロジェクトの詳細が明らかになったというのだ。

 Pixelbookのファームウェア開発ブランチでは「eve-campfire」というものが存在しており、AltOSモードにおける一種の「Boot Camp」に該当しているという。Boot CampはAppleがmacOSで採用しているおなじみのOSデュアルブート機能だが、このGoogle版になるのが「Campfire」というわけだ。

Boot Camp OSデュアルブート機能としておなじみ、macOSの「Boot Camp」

 なお、CampfireはGoogle純正のPixelbookだけに存在しているのではなく、複数のバリエーションが用意されているという。しかもデバイスごとにファームウェアが用意されるのではなく、これらのバリエーションを開発ブランチのマスターへと統合する動きがみられ、Chromebookにおける標準オプション的な扱いになっているようだ。

 通常、ChromebookでこうしたChrome OS以外の動作を行う場合、開発モードでの実行が必須だが、Campfireではこのような要求仕様はなく、通常モードで呼び出せることもあり、一般公開後は多くのユーザーがこの機能を利用可能になると考えられる。

 現時点でChromebookのどの製品がCampfireに対応するかは不明だが、利用には最低でも40GBのストレージ空き容量が必要になるとXDAは説明している。このうち30GBがWindows 10の領域で、残り10GBがChrome OSのリザーブとなる。

 とはいえ、Windows 10を32GBのストレージ容量だけでストレスなく使うのはかなりの困難を伴うため、本当に最低限のスペックだと考えていいだろう。幸い、Pixelbookは128GBや256GBのストレージが標準装備となっているため、こうしたストレスとは無縁だと予想する。

 XDAではCampfireの発表時期が近いとの予測もあり、Googleの次期スマートフォン「Pixel 3/3 XL」の発表日といわれている2018年10月4日に何らかのアナウンスがあるのではないか、とみている(Pixelシリーズも日本では未発売)。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2023年11月11日 更新
  1. 「Meta Quest 3」を仕事に生かす 最大5画面のデスクトップを表示するMR対応「Immersed」は神アプリか (2023年11月09日)
  2. Googleの新型スマートウォッチ「Pixel Watch 2」はどこが変わった? 試して分かったこと (2023年11月10日)
  3. 次世代の「Core Ultraプロセッサ」に採用! リアルタイムレイトレに対応したIntel内蔵GPUの“秘密”に迫る (2023年11月09日)
  4. ウエスタンデジタル、小型スティック筐体を採用したUSB外付けポータブルSSD (2023年11月10日)
  5. ウエスタンデジタル、USB 3.2外付けポータブルSSD「サンディスク ポータブルSSD」の新モデル 転送速度を最大800MB/sに高速化 (2023年11月09日)
  6. 今後のMacはどうなる!? 新型「iMac」に見るGPUを強化したM3チップの実力 (2023年11月07日)
  7. M3ファミリー搭載の新型iMacと16インチMacBook Proを試して分かったこと (2023年11月06日)
  8. 「Steam Deck」にOLEDディスプレイ採用の上位モデルが追加 (2023年11月10日)
  9. 創業111周年を迎えたシャープのターンアラウンド 技術を軸にエッジAIで他社と連携も CTO兼R&D担当役員に聞く (2023年11月08日)
  10. 18.5型のビッグサイズでデスクトップ用スタンドも付属! VGA接続にも対応したアイティプロテックのモバイルディスプレイ「LCD18HCR-IPS」を試して分かったこと (2023年11月08日)