各社からスマートスピーカーが続々と登場する中、独自路線をひた走っているのがLINEのスマートスピーカー「Clova」シリーズだ。
初代の「Clova WAVE」こそオーソドックスな外観だったものの、以降に発売された「Clova Friends」と「Clova Friends mini」はキャラクターの外観を採用している。部屋の中で浮かないデザインを目指す製品が多い中、あえて存在感を強調するという、他のスマートスピーカーとは逆の方向に舵を切っているのが面白い。
今回は数量限定で発売された「Clova Friends mini」のドラえもんモデルを使い、どのような製品なのか、またどこまで「ドラえもん」らしいのかをチェックしていきたい。
セットアップの手順は、「Amazon Echo」や「Google Home」のそれと大きく異なるところはない。まずはスマートフォンに専用アプリをインストールし、起動。本製品を自動的に認識するので、Wi-Fiの設定を行えばよい。
ちなみに本製品のWi-Fiは5GHz帯にも対応しているので、自宅のWi-Fiはなるべく2.4GHz帯を使わないようにしているという(筆者のような)ユーザーにも安心だ。
機能として面白いのは、ドラえもんの鼻がボタン(アクションボタン)になっていることだ。これを一度押すと再生・一時停止が行える他、長押しで「ねぇClova」というウェイクワードを省略できる。後述するアラームは、この鼻を押すと停止する。ドラえもんのデザインを損なわず、自然な形状でボタンが実装されているのは好印象だ。
その一方、首に付いている黄色い鈴はいかにも押せそうに見えてボタンではなかったり、尻尾に当たる背面の赤い突起もボタンではなく単なる装飾だったりと、やや紛らわしい。押せないことが一目で分かるデザインにするなど、インタラクションへの配慮はほしかったところだ。
本体前面、四次元ポケットがある部分には3つのLEDが備わっており、通知などがあると黄色、ウェイクワードに反応すると緑など、色でステータスを表示する。音量の調整、マイクのオフ、Bluetoothのボタンは背面に集約されており、前面から見た場合にキャラクターのデザインを損なっていないのはよい。
また、本製品は容量2000mAhのバッテリーを内蔵しており、数時間であれば電源ケーブルを外してワイヤレスで駆動させられるので、短時間だけ別の部屋に持ち歩いて使うことが可能だ。バッテリー搭載のスマートスピーカーは多くないだけに、競合他社と比べた場合の強みとなるだろう。
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