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» 2018年12月13日 06時00分 公開

鈴木淳也の「Windowsフロントライン」:Microsoftからのクリスマスプレゼントは欧州に舞い降りる? (1/2)

日本ではまだ展開していないMicrosoftの公式ストア「Microsoft Store」だが、米国外ではどのような状況になっているのだろうか。さまざまな情報をまとめてみた。

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

 2017年9月の本連載において、英ロンドンで欧州初となるMicrosoft Retail Storeがオックスフォードサーカス近辺に開店するという情報を紹介した。その後、「2018年内に開業」という話が何度か伝えられているものの、クリスマスを目前にした2018年11月末現在においてもその具体的なオープン日は見えてこない。今回、この辺りの事情について少しだけアップデートが確認できたので紹介しよう。

Microsoft 感謝祭の時期を過ぎてクリスマス色がいっそう濃くなった欧州では、各所でフェアが開催されてにぎわっている

Microsoftのリアル店舗が目指すもの

 日本では公式ストアが存在しないためなじみがないかもしれないが、Microsoftのリテールストアは全米各地(含むプエルトリコ)で見られる一方で、国外拠点はカナダに7店舗、オーストラリアに1店舗しかない。ゆえに欧州での初店舗がどこになるかが焦点だった。当初の計画では、2013年3月を目標に英ロンドン中心部のコヴェントガーデンに1号店をオープンする予定だったが、これは後に計画が流れている。

 その後、浮上してきたのが前述のオックスフォードサーカス店で、同地域在住でWindows Insider MVPのマイケル・ジレット氏が「Project George」の名称で計画の詳細を紹介している。

 それによれば、店舗予定地はOxford StとRegent Stの交差点、つまりオックスフォードサーカスに面した一等地中の一等地の物件で、東西方向に交差点を貫くOxford St寄りに店舗が位置している。

 データの取得時期は不明だが、Google ストリートビューでも「2018年春オープン」の看板を掲げて空きテナント状態であり、ここがオープン予定地ということで間違いなさそうだ。

 なお、この位置からRegent St沿いに2つほど南側の建物は「Apple Regent Street」の名称でApple Storeが存在しており、「Apple StoreあるところにMicrosoft Storeあり」はここでも健在のようだ。

欧州初のMicrosoftストア店舗予定地とみられるオックスフォードサーカスの角地をGoogle ストリートビューで見たところ

 予定地と店舗計画が明らかになる一方で、おそらく欧州初のMicrosoftストアは最初の計画から半年近い遅れを見せていると考える。理由はいくつか指摘されているが、当初のフロアプランと実際の敷地に食い違いがあったほか、建物自体のコンディションの問題もあり、追加の工事を必要としたためという意見が多くを占めている。少なくとも、当初のコヴェントガーデン店のような計画撤回に至らないことを祈るばかりだ。

 このような状況下で、Microsoftがロンドンに新店舗をオープンしたという情報が出てきた。場所はロンドンでもやや南西寄りのスローンスクエアで、Surfaceの英国公式アカウントがTwitterで報告している。

 注意点としては「Microsoft Area」となっており、あくまでSurfaceや関連製品のみを扱っている点にある。前述のジレット氏は「Microsoftストアの小型版」などと呼んでいるが、他店舗やテナントの隙間を利用して設置された、日本の家電量販店などでも見かける「メーカー専用コーナー」の扱いに近い。これがオックスフォードサーカス店オープンまでの臨時店舗扱いなのかは不明だが、少なくとも「クリスマスシーズンに製品をアピールする場所がない」という事態は避けられそうだ。

 筆者として興味があるのは、Microsoftストアがどういった方向性を目指しているのかという点だ。元々「Microsoft製品やソリューションをコンシューマー向けにアピールする場所が少ない」という課題を掲げてApple Storeの“コピーキャット”として誕生したMicrosoftストアだが、「ここに来ればWindowsやPC、Xbox関連商品やアクセサリーは一通りそろう」という安心感がある一方、集客面では近隣のApple Storeと比べても非常に寂しい状況であり、これがどのようにMicrosoftにプラスの影響をもたらしているのか測るのが難しい。

 Apple Store自身も当初の製品販売+サポート拠点という性格から、最近では店舗名から“Store”の名称を外し、地域のコミュニティスペース的な性格を強めつつある。リアル店舗の在り方が問われる現在、拡大だけを念頭に店舗展開を行ってきたMicrosoftストアがどのような方向性を目指しているのか、今後オックスフォードサーカス店を通じて検証していく予定だ。

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