新型iPad Pro+Smart Keyboard Folio 文字入力にベストなのは12.9型と11型のどちら?11型と12.9型で使い勝手はどう違う?(3/4 ページ)

» 2018年12月28日 06時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

サイズの大きい12.9型が有利なのか

 もし両モデルで影響があるとすれば、やはりキーのサイズの違いだろう。11型と12.9型とでは、アルファベットのキーについてはサイズはほとんど変わらないものの、それ以外のキーはかなりの差があり、12.9型の方がより指の運びをスムーズに行える。

 中でも幅の違いが顕著なのは、下段だとCommandキーや英数キー、かなキー、中段付近ではShiftキーやControlキー、Tabキー、Enterキーあたりで、Shiftキーのように幅が6割程度も違うキーもある。全体的にアルファベットのキーは幅を極力変えず、その他のキーで幅を調整しようという傾向が強く見て取れる。ぜひ下の比較写真でチェックしてほしい。

Smart Keyboard Folio キーボード左下方面の比較。上段が12.9型、下段が11型でCommandキーのサイズがかなり異なっている
Smart Keyboard Folio スペースキー周辺の比較。スペースキー自体の差はそれほどでもなく、むしろ英数やかなキーの違いが目立つ
Smart Keyboard Folio キーボード右下方面の比較。前述のカーソルキーは、11型と12.9型はほんのわずかな差で、ここはそう大きな影響はない
Smart Keyboard Folio キーボード中段の左側(写真=左)、と右側(写真=右)の比較。ShiftキーやControlキー、Tabキー、Enterキーの幅が明らかに異なっている

 ここまでの説明だけだと、なるほど12.9型の方が文字入力には有利なのだなと思うかもしれないが、12.9型はモバイルPCと同等の横幅があるため、ホームポジションから離れたキーでは、遠すぎて逆に押しにくく感じることもある。具体的にはBackSpaceキーなどが該当する。

 一般的にこういったキーボードで右上のBackSpaceキーを押す場合、ホームポジションに指を置いたまま小指で押す派と、ホームポジションからいったん指を離して人差し指や薬指で押す派、二通りに分かれると思うのだが、この12.9型の場合、前者の小指派だと距離が離れすぎていて、むしろ11型の方が指が運びやすく感じられる。つまり大きすぎることによる弊害があるわけだ。

 この背景には、本製品のキーを押した際の押下圧がどのキーも一定である、というのも要因として大きい。市販の一部の高級キーボードでは、押す力の弱い小指が受け持つキーは、キーの押下圧が若干軽めに調整されている場合がある。本製品はそのような配慮はないため、小指で押すキーも相応の力が必要になる。

 そのため、小指を伸ばして押さなくてはいけないBackSpaceキーなどでは、指がプルプルしてしまいがちだ。11型であれば、キーの押下圧は同じであっても、ホームポジションから距離が近い分、そこまでの影響はない。またBackSpaceキーの真下にあるEnterキーは、キー自体の面積の広さである程度カバーできるため、押しにくさを感じることはない。

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