GeForce RTX 2080 SUPERをテスト 「脱フルHD」を目指すゲーマーにはお勧めライバルの登場が待たれる!?(2/3 ページ)

» 2019年07月24日 13時50分 公開
[石川ひさよしITmedia]

RTX 2080までのシリーズに対して性能向上、2560×1440でも快適に

 それでは、GeForce RTX 2080 SUPERの性能をベンチマークで見ていきたい。ここでは、7月初頭に計測したGeForce RTX 2060 SUPER/RTX 2070 SUPERのときと同じ環境を用意し、当時のデータにGeForce RTX 2080 SUPERのスコアを追加している。

検証環境
CPU Intel Core i9-9900K
マザーボード GIGABYTE Z390 AORUS ELITE(Intel Z390)
メモリ Kingston HyperX Predator DDR4 RGB HX429C15PB3AK4/32(DDR4-2666使用)8GB×2
グラフィックスカード RTX 2080 SUPER(リファレンス)、RTX 2080(リファレンス)、RTX 2070 SUPER(リファレンス)、RTX 2070(ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER AMP Extreme)、RTX 2060 SUPER(リファレンス)
SSD Intel Optana SSD 800p SSDPEK1W120GA01(Optane NVMe 118GB)+WesternDigital WD Black NVMe SSD WDS100T2X0C SSD1TB(3D TLC NVMe 1TB)
電源 Corsair HX1000i(80PLUS Platinum 1000W)
OS Windows 10 Pro 64bit(1903)

 まずは3DMarkのスコアを見ていこう。Fire Strikeはスコアが飽和している印象が見られるが、より負荷の高いテストでは、RTX 2060 SUPERからRTX 2080 SUPERまでリニアに向上しているような値だった。RTコアによるリアルタイムレイトレーシングの性能を見るPort Royalも、先の結果通りの向上率といえる。

RTX 2080 SUPER 3DMarkのスコア
RTX 2080 SUPER Port Royalのスコア

 NVIDIA DLSS feature testも、GPU性能が高いほどフレームレートも高い。ただし比率にして見ると、1920×1080ピクセルと2560×1440ピクセルはDLSSを有効化すると1.4倍のフレームレートへ、3840×2160ピクセルでは2倍のフレームレートへといった具合で、向上率自体はどれも同じ程度に落ち着く。

RTX 2080 SUPER NVIDIA DLSS Feature Testのスコア

 FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークも、スコアの向上率は概ね想定通りだ。3840×2160ピクセルについては、GeForce RTX 2080 SUPERのスコアが5000を超えた。同ベンチマークの評価では、「やや快適」でこれは4824ポイントのRTX 2080と変わらない。

RTX 2080 SUPER FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークのスコア

 Shadow of the Tomb Raiderでは、1920×1080ピクセルに関してはDLSSなしでも最高画質+レイトレーシング(中)で113fpsを得ており、負荷が軽すぎる印象だ。なお、GeForce RTX 2080 SUPERでは1920×1080ピクセルでDLSSが有効化できなかった。DLSSの制限と思われるが、解像度の選択肢に1920×1080ピクセルが出てこない。2560×1440ピクセルのDLSSなしでも、最高画質+レイトレーシング(中)は82fpsと十分に高く、最小も60fpsが得られており常時60fps超が実現できていた。DLSSを有効化すればさらに快適だ。

RTX 2080 SUPER Shadow of the Tomb Raiderのスコア(1920×1080ピクセル)
RTX 2080 SUPER Shadow of the Tomb Raiderのスコア(1920×1080ピクセル、DLSS有効)

 グラフ外のことを少し補足しておこう。まず、2560×1440ピクセル、最高画質+DLSSに加え、レイトレーシング(最高)に引き上げ、異方性フィルタリングを16xへ、ディテールのレベルを最高へ、スクリーンスペースコンタクトシャドウを高に引き上げたShadow of the Tomb Raiderの真の最高画質で平均66fpsが得られている。また、3840×2160ピクセル、最高画質+DLSSでも69fpsが得られた。ただしDLSSオフとすると平均52fps、最小42fpsに低下した。

RTX 2080 SUPER Shadow of the Tomb Raiderのスコア(2560×1440ピクセル)
RTX 2080 SUPER Shadow of the Tomb Raiderのスコア(2560×1440ピクセル、DLSS有効)

 Metro Exodusも概ね予想通りの向上率だ。特に2560×1440ピクセル+RTX(Ultraプリセット相当の画質にリアルタイムレイトレーシングとDLSSオン)で59.96fpsが得られており、かなり高画質の設定でも楽しめる。ただしMetro ExodusにはExtreme画質プリセットが用意されており、この設定では2560×1440ピクセルで35.44fps、1920×1080ピクセルでも46.79fpsとなり、さらに上位のGPUでなければスムーズなプレイは現実的ではない。

RTX 2080 SUPER Metro Exodusのスコア(2560×1440ピクセル)
RTX 2080 SUPER Metro Exodusのスコア(1920×1080ピクセル)

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