消費電力は、負荷をかけた3つのシチュエーションとも、GeForce RTX 2080 SUPERが最も高く、次に高いRTX 2080に対しても最大で30W近く上昇している。特にFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク時は430Wに達しているので、最低でも650W級、Core i9-9900KやRyzen 9 3900Xなどを組み合わせるなら750〜850W級の電源ユニットを用意したい。
今回、GeForce RTX 2080 Tiの検証を添えていないため、TU104以下での比較になった。この点が悔やまれるがGeForce RTX 2080 SUPERの性能向上は想像通りだった。むしろ、SM数が微増だった点からすれば期待以上かもしれない。一方で、GPUクロックが大幅に向上しメモリクロックも引き上げられてしまったため、マニュアルOCのオーバーヘッドがどのくらい残っているのかが気になるところだ。
現状、GeForce RTX 2080 SUPERの店頭価格は概ね10万円前後だ。NVIDIAによれば699ドル帯とのことだが、オリジナルデザインカードの店頭価格はかなり高価になってしまっている印象だ。
ちなみに、希望小売価格(MSRP)で200ドル安いRTX 2070 SUPERは現在6〜8万円、300ドル高いRTX 2080 Tiは最安値が13万円前後。RTX 2070 SUPERの高いラインとRTX 2080 Tiの安いラインで比べれば妥当だろうか。もう1つ加えれば、RTX 2080(MSRP 699ドル)の発売当初が13万円前後だった。GeForce RTX 2080 SUPERの場合、強力な競合があるということもないため、ことさら良心的な価格に見える。一方、GeForce RTX 2080(SUPERの登場により終息予定)のように、RTX 2080 SUPERの登場でもしかしたら価格的に魅力を増すものもあるかもしれない。
性能では、多くのゲームを2560×1440ピクセルで、かなり高画質の設定としても楽しめるだけのものはあり、ハイエンドゲーミングPCを目指す方にとっても10万円という予算枠は妥当なところといえるかもしれない。1920×1080ピクセル以上の高解像度の液晶ディスプレイが増えてきた今、「脱フルHD」を目指すゲーマーにはお勧めできるのではないだろうか。
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