エプソンが11月19日、ビジネス向けサービス「エプソンのスマートチャージ」の提供機種に、高速プリント対応のLXシリーズ3モデルと、コンパクトなPXシリーズ3モデルを発表、2020年1月から順次販売する。さらに、学校向けに気兼ねなくカラープリントが行える「アカデミックプラン」を11月19日から提供を開始する。
新プランの背景について、同社 代表取締役 社長 鈴村氏は「5年前にスマートチャージを立ち上げ、複合機や印刷機、高速プリンターをターゲットに3つのプランを提供してきた。オフィス市場では最後発ながら、環境性能と高速かつ高画質が武器になるとして取り組んだ結果、成果を出せた一方で課題も見えてきた。現状、教育系の顧客が全体の4割近くを占めており、卸売業や小売業、医療や福祉分野がユーザーの半数近くを締めている中で、コストを気にせず印刷でき、環境に優しいという当社の武器を最大限に生かせるのが文教市場だということがはっきりと見えてきた」と説明した。
さらに鈴村氏は、「先生など現場の課題は、月平均で約8.4時間も印刷に関わる作業に時間を取られてる一方、生徒や保護者側も、学校や授業で配られる資料がモノクロで分かりづらく、学びの質が向上できないという現状がある。それらを解決するのが、今回のアカデミックプランだ」とし、「初期費用が不要(エプソンから貸与)で、月額定額制、上限枚数までカラー/モノクロの区別なく印刷できるのが最大の特徴だ。消耗品もエプソン側から配送するので、印刷以外にかかる時間や保存場所なども削減できる」とアピールした。
実際は学校や教育委員会ごとに幅があるが、アカデミックプランの想定標準は1学校単位で月4万枚のプリントが月額6万円(カラーだと1.5円/枚)とのことだ。通常のスマートチャージでは月額7万2000円で2万枚(モノクロ1万3000枚/カラー7000枚というプラン)であり、アカデミックプランはカラーとモノクロを問わないので、同社としてはかなり踏み込んだプランだと自信を示した。
なお、アカデミックプランの目標導入台数については、2025年までに学校市場の3割のシェアを取りたいとのことだった。
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