ここからは、EVA-01において最も大事な「エヴァっぽさ」をチェックしていく。
まず、EVA-01はフルカラー印刷の専用パッケージに入れられた状態で手元に届く。実際には、さらに輸送用パッケージがあるため「二重梱包(こんぽう)」になるのだが、輸送用パッケージから姿を見せるカラーパッケージはエヴァ好きにとってはたまらない。
飾るスペースが部屋にあるのなら、このパッケージも近くに飾っておきたいほどだ。
箱からEVA-01を取り出すと、天板にプリントされた「エヴァンゲリオン初号機」が目に入る。この初号機はインモールド成形で、グレーとネオングリーンで描かれている。
「え、初号機といえばパープル(紫)では?」と思う人もいるだろう。率直にいうと筆者もパープルをあしらったデザインを見てみたかった。だが、あえてモノトーンとしたことで、年齢を問わず使える落ち着いたデザインとなっている。これはこれでカッコいい。
天板の差し色として使われているネオングリーンは、部屋を暗くして見るとかなりそそるものがある。
テレビシリーズと旧劇場版では、初号機の差し色はただの「黄緑色」だった。しかし、新劇場版では映像美と共に、色のあでやかさに感動した人も少なくないと思う。特に、夜の第3新東京市に浮かび上がったネオングリーンの燐光に「僕たちは今、すごいものを見ている、見せられている」と、心がふるえた覚えのある人もいるはずだ。
この「心のふるえ」を狙ったものかどうか分からないが、恐らく、EVA-01ではあえて「初号機=紫」とせず、ネオングリーンの差し色を生かしたデザインとしたのだと思う。ファンなら、グッとくるものがあるはずだ。
もちろん、EVA-01がコラボモデルとしてオリジナルなポイントは、天板だけではない。
PCの「第2の顔」とも言えるキーボードにもオリジナル要素がある。キーに印字されたフォントはベースモデルのものも十分にかっこいいのだが、EVA-01ではテンキーの数字フォントがエヴァンゲリオンの世界観をイメージしたものに変更されている。さらに、Windowsキーには「NERV」のロゴが、Enterキーには「ロンギヌスの槍」が描かれている。
EVA-01のキーボードには、ベースモデルと同様にカラーバックライトが搭載されている。ここにも、エヴァンゲリオン的な要素が盛り込まれている。
まず、プリセットカラーが「紫」となっている。これは初号機をイメージしたカラーだ。設定を変えて「赤」にすれば、NERVロゴやロンギヌスの槍も“映える”。「青」にしてしまえば、まさしく「パターン青」である。
「NERV本部で働くスタッフのPCは、使途の襲来に合わせてキーボードバックライトの色が変わるのかな」とか、妄想も広がる。筆者個人としては、原稿の締切当日になっても仕上がっていないときにバックライトを青に設定して、緊迫感を演出する……なんていう使い方も考えたりした。
そしてハードウェアだけでなく、ソフトウェア側にもEVA-01だけのものが用意されている。
まず、UEFI(BIOS)の表示するロゴが、マウスコンピューターのロゴでもG-Tuneのロゴでもなく、NERVロゴになっている。UEFIロゴはユーザーが自由に変更できない要素であるだけに、ここだけでも気持ちが“高ぶる”だろう。Windowsのログイン画面の壁紙も、エヴァンゲリオンに関連するものに変えれば、「よし、MAGIにログインするぞ……!」という気分になれるはずだ。
加えて、EVA-01には専用パッケージと同じ画像が壁紙としてプリインストールされている。パッケージを飾った際に見えなくなってしまう側を壁紙に設定すれば、いつでも双方を楽しむことができる。
EVA-01はネットショップでの税込み価格が21万9800円と、最近のPCのとしてはやや高価な部類である。しかし、本機のベースモデルはPCとしては高価格帯のゲーミングPCであり、実はベースモデルをBTOで同じような構成にした場合と価格はほとんど変わらない。
キャラクターなどとのコラボレーションモデルは「性能の割に割高」という事例も少なくない。外装やコンテンツなどのカスタマイズにコストがかかりすぎてしまう傾向にあるからだ。
その点、このEVA-01はベースモデルとの価格差が少ない上、スペックがそこそこ良い。単なる「コレクターズアイテム」ではなく、実用的なゲーミングノートPCとして使い倒せる点が魅力だ。
本当に「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」でエヴァンゲリオンが完結するのであれば、新作に合わせて登場するコラボPCはEVA-01で打ち止めになるかもしれない。そういった意味でも、十分に買い得感のあるEVA-01が少しでも気になるなら、ファンとしてぜひ今のうちに手に入れてほしい。
(C)Khara
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