ASUSのゲーミングノートPCは、いくつかのラインアップに分かれているが、今回紹介する「ROG Strix SCAR 15」は、BMW Designworksとのコラボによる独特なボディーデザインを採用したハイエンドクラスのゲーミングノートPCだ。
試用したのは、CPUにCore i9-10980HK(開発コード名:Comet Lake、8コア16スレッド、2.4GHz〜5.3GHz)、GPUはGeForce RTX 2070 SUPER(グラフィックスメモリは8GB)を備えた上位モデル(G532LWS-I9R2070S)だ。メモリは32GB(DDR4-3200)で、ストレージは1TBのM.2NVMe SSDが2基搭載されており、これがRAID 0で構成されているので、PC側からは2TBのストレージとして認識される。
ボディーサイズは約360(幅)×275(奥行き)×21〜24.9(厚さ)mmとそれなりにあるが、重量は約2.35kgと手にしたときには数値以上に軽く感じられる。
ROG Strix SCAR 15のスペックで1番目を引くのは、やはり液晶ディスプレイだろう。サイズは15.6型とゲーミングノートPCでは標準的だが、応答速度は3ms、リフレッシュレートは何と300Hzだ。ノートPCのディスプレイもついにここまで来たのかといいたくなる。最近発売されているモデルでは、最低でも144Hz、ミドル〜ハイエンドで240Hzなので、その高いリフレッシュレートには驚くばかりだ。これからは300Hzが超ハイエンドモデルには搭載される、といったところだろうか。
この他のスペックだが、2019年あたりに発売されたモデルからは標準となったWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)とBluetooth 5.0に対応する。キーボードはフルカラーRGBで光る89キー英語キーボードとなっている。タッチパッドにはASUSの他機種でも用意されているNumpadを標準で装備。タッチパッドの右上を1秒間長押しすると、タッチパッドがテンキーに切り替わる。
本体の吸排気は、底面から吸って側面と背面に流す仕組みだ。搭載されるCPUがTDP 45WのCore i9となると、発熱量もすごいことになると予想されるが、ゲームなどをプレイすると内蔵のファンが回り、空気の熱量が高い排気となるものの、キーボード面は触ってもほとんど熱を感じない。排気口があるヒンジ側などは特に熱くなりがちだが、試用した範囲ではそのようなことは全くなかった。
本体のインタフェースだが、左側面にUSB 3.0(Type-A、Gen1)が3基とヘッドフォン/マイク端子、背面には有線LAN用のRJ-45端子とHDMI端子、USB 3.1(Type-C、Gen2)ポート、電源コネクターが用意されている。ちなみに、USB Type-C端子はデータ転送と映像出力にも対応するが、USB Power Deliveryの機能は利用できない。
細かいところでは、メモリーカードスロットやWebカメラは内蔵していない。個人的には、写真データなどでSDメモリーカードやmicroSDカードをPCに差して使うことが多いが、この辺りの割り切りがROGシリーズならではというところだろう。
早速、ベンチマークテストで本機のパフォーマンスを見ていこう。
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