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» 2020年09月17日 22時00分 公開

series 6とSEはユーザー爆発の引き金か?:製品のファミリー化でさらなる魅力が開花した「Apple Watch」の大いなる可能性 (1/3)

Appleのスマートウォッチ「Apple Watch」だが、今回から機能や見た目で3つのモデルが用意された。それぞれの違いは何か、実際に利用して違いを確かめた。

[林信行,ITmedia]

 これは来年にかけて、またApple Watchユーザーが一気に爆発しそうだな──これがApple Watch発表会を見ての筆者の感想だ。Apple Watchは、既に世界で最も売れている腕時計だ。しかも、拡大の勢いは衰えず、現在でも購入している人の半数以上は初めての購入者だという。

Apple Watch series 6 Apple Watch series 6 ブルーアルミニウムケースと、ディープネイビーソロループのバンド(手前)とApple Watch SEのスペースグレイモデルに、インバネスグリーン(緑)のブレイデッドソロループを合わせたもの(奥)。最初、ソロループをseries 6とも合わせたが、青は青系か彩度の低い白黒やグレーに合わせたい筆者の好みには合わなかった。

 まだApple Watchを持っておらず、どんなことができるかを知りたい人には、ぜひとも4月に書いた5周年を振り返る記事を参考にしてもらえればと思う(5つの視点で振り返る「Apple Watch」のすごさ)。

 この記事の後半で触れているが、Apple Watchは利用者の心身の健康を促進し、時には命すら守ってくれるのが大きな特徴だ。あえて「心身」と心にも触れたのは、この製品が「スマートフォン依存」や「情報中毒」など、デジタル時代特有の心の病にも切り込んだ製品だからだ(先の記事を参照して欲しい)。

 そう考えるとコロナ禍の2020年は、健康促進というだけでApple Watchへの関心が高まっている部分がある。実際、筆者の親しい友達も、このコロナ禍で突然ランニングを始め、iPhoneを持って走るくらいならApple Watchを買った方がいいと同僚に勧められ、今回の発表を待っていたようだ。

 これに加えて、新製品の「Apple Watch series 6」には「血中酸素濃度」測定などのハードウェア機能、新OSのwatchOS 7では、質の高い睡眠を促す「睡眠」アプリや「手洗い」を補助する機能など、まさにコロナ禍での健康促進を見越していたような機能も搭載されている。

 これに加えて、iPhoneを持たない子供やシニアも他の家族のiPhoneを使ってApple Watchを設定できる「ファミリー共有設定」機能が搭載されるなど、購入のハードルを下げる新機能も用意された。

 さて、そんな注目のApple Watch series 6とApple Watch SEの貸し出しを受けたので、さっそくファーストインプレッションをお届けしようと思う。

差別化はパッケージから始まっている

 Appleが、この両モデルをどのように差別化するのかは気になっていたポイントだが、差別化は既にパッケージから始まっていた。

 SEは、Apple Watchの最新の魅力をより手頃な価格(税別2万9800円〜)で提供する新しい製品だが、実は本体そのものだけでなく製品パッケージなども簡略化し低コスト化に貢献しているようだ。2製品のパッケージを比較して、改めて通常のApple Watchのパッケージは表層のエンボス加工など、非常に手の込んだ立派なパッケージだと改めて気付かされた。

Apple Watch series 6 右奥がApple Watch series 6のパッケージ。外箱がエンボス加工で、本体色に合わせた紙のケースが用意されている。対して手前半分と左側にあるのがApple Watch SEで多少簡略化されているのを感じるが、それでも同類製品のパッケージと比べたらかなり立派だ

 パッケージを開けると、発表会で伝えられていた通りUSB電源アダプターは入っていなかった。これは既に多くの家庭で余っているUSB電源アダプターはあえて付属せず、環境負荷を減らそうというグリーン企業のAppleらしい姿勢の表れだ。

 もちろん、充電用のUSBケーブルは付属しているので、これをPCなり、iPhoneに付属していた電源アダプターなりのUSBポートにつないでApple Watchを充電できる。

 実はこの充電は、Apple Watch series 6の大きな魅力になっており、約1.5時間でフル充電が完了する。仕事やTV、お風呂の時間などに充電しておけば、それで翌日も使える計算だ。

 watchOS 7からは「睡眠」の記録なども取れるようになる。身につけている時間が増えるだけに、これはありがたい変更だ。なお、Apple Watch SEはこれまでのApple Watch同様、約2.5時間でフル充電という仕様だ。

Apple Watch series 6 watchOS 7に「睡眠」管理の機能が搭載され、さらに身に付ける時間が長くなったApple Watchだが、series 6は約1.5時間でフル充電できてしまう(SEを含む他の製品は約2.5時間)

 今回、Apple Watch series 6は新色「ブルー」のアルミケースモデルを、そしてApple Watch SEは「スペースグレイ」のモデル、そしてそれとは別に、新設計のバンド「ブレイデッドソロループ」の「インバネスグリーン(緑)」を借りた。

 バックルのような機構がなく、まるでアームバンドのように引っ張って伸ばして、中に腕をくぐらせてはめる「ソロループ」系バンドは、「コロンブスの卵」的で面白いだけでなく、実際、手にはめていて快適だ(ただし、あらかじめ採寸して自分の腕にピッタリのサイズを選んでおく必要がある)。既にApple Watchを持っている人も、1本持っておいて損はないバンドだろう。

Apple Watch series 6 右側のApple Watch SEに付けているのが新型バンドのソロループ(ラバータイプの普通のソロループと、写真の編み込んだ繊維のブレイデッドソロループがある)。引っ張ると伸びるので腕をくぐらせてから留める

 スペースグレイのApple Watch SE本体は、正直、これまでのスペースグレイのApple Watchと見た目が全く変わりなく、視覚的な面白さはない。

 一方で「ブルー」のアルミケースは、買うときの勇気が試される気がした。Apple Watchの魅力は自由にバンドを変えられることだが、シルバーやグレー、ゴールドのケースならともかく、ケースにそれ以外の色がついていると、色合わせの難易度が一気に上がる気がした。

 これは(PRODUCT)REDモデルも同様ではないかと思う。ただ、そもそもあまりバンドを変えなさそうな人で、赤や青が好きな人には、その分、大きな魅力を持つケースかもしれない。

 Apple Watchといえば、ずっとアルミ、ステンレス、チタニウムといった素材の違いで選ばせるところがあったが、今回、SEも同じ形のアルミケースということで、軽量なアルミケースながら、「これはseries 6だ」という静かな主張をしたい人にも、こういった色付きケースはうれしい選択肢となるだろう。

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