以上のように、Echo Autoはまだまだシームレスに利用できるとは言い難く、スタンドアローンな印象は否めない。なまじ車で利用できるようになったせいで、似た立ち位置にあるカーナビと比べてできないことが目立ってしまっているというのが、現在の状況だろう。
とはいえ現段階でも、音楽再生や予定の読み上げ、天気予報の確認などを運転中に音声で行えるのは非常に便利であり、それを車に後付けで簡単に追加できるのは大きな利点だ。
また取り付け工事を必要としないため、レンタカーやカーシェアにおいても、慣れれば数分もあれば使える状態にまで持っていける。カーナビの代わりにはならないにせよ、マイカーでない車を使う時に、音楽再生を始め、ふだんと近い環境を再現するには最適だ。これで数万円するならためらうだろうが、5000円以下でできる範囲としては上出来だ。
ちなみに本稿執筆中に、Alexaの新機能として、運転中に使うメニューや情報をスマホの画面を使って表示するAuto Modeが発表されている。日本での登場は未定だが、もともと米国ではこのEcho AutoとApple標準のマップやGoogle Mapとの連携は実現しており、これらが発展すればいずれカーナビに近い使い方も期待できそうだ。
Amazonが製品ページで挙げていない使い方として、車内で眠気が襲ってきた時にAlexaに話し掛けていれば、目覚まし代わりになる効能があることも追記しておきたい。Alexaに無茶振りをして、的外れな答えに1人でツッコミを入れる──というのが、もしかするともっとも効果的な、本製品の活用方法と言えるかもしれない。
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