2020年にグッと来た「デジタル仕事道具」ベスト5(1/5 ページ)

» 2020年12月18日 11時45分 公開
[山口真弘ITmedia]

 PCやスマホ/タブレットをはじめとするIT系のデバイスは、メーカーごとに年間を通じての発売時期はおおむね固定されており、大きくずれることはない。しかし2020年は新型コロナウイルスの影響もあってか、例年に比べて発売が遅れたり、あるいは後継品の発売が見送られたりするケースも中には見られた。

 発売に至った製品は、そのぶん作り込みに時間をかけられたのか、秋口以降は各社ともにかなりの力作が多かったように思う。毎年秋口をめどにいったん製品をリストアップしている本記事も、2020年は年末にかけての入れ替えが非常に多かった。買う側としても、限られた予算をどうつぎ込むか、例年以上に悩んだ人も多かったのではないだろうか。

 今回はビジネスユースでも使える個人向けデバイス、つまりBYOD(Bring Your Own Device:私的デバイスの業務利用)に該当する製品を中心に、筆者が購入した中でベスト5の製品をチョイスしている。ありきたりにならないよう若干範囲を広げ、レアな製品も入れるようにしている。製品選びの参考になると幸いだ。

スマホ部門:Apple「iPhone 12 mini

 2020年を代表するスマホを挙げる時、iPhone 12 miniは欠かせない1台と言っていいだろう。従来の初代iPhone SEやiPhone 5sに匹敵する5.4型の小型サイズながら全画面デザインを採用、かつ他のiPhone 12シリーズと同じく最新のA14 Bionicチップを搭載するなど、パフォーマンスも遜色がない。小型のスマホを愛用するユーザーにとって、文句なしの仕上がりだ。

 実際に使っていて多少気になるのは、ノッチと呼ばれる画面上部の出っ張りが、他のiPhone 12と同じであるせいで、相対的に左右の表示スペースが狭く、時刻やアンテナ、バッテリーを表示するピクトが小さいこと、また指紋認証が省略されているため、マスクをしている外出先ではパスワードによるロックが必須となることが挙げられる。

 とはいえ、このボディーサイズにして大画面という特徴は圧倒的で、春先に発売された第2世代iPhone SEが完全にかすんでしまうほどだ。今後、この小型路線がどのように続いていくかは分からないが、小型軽量のスマホを愛用する筆者としては、長らく続いてほしいシリーズだ。できれば望遠レンズも追加してくれれば言うことはない。

 余談だが、筆者が本製品を使っていてよくやらかすのが、ホーム画面に戻ろうとして、Touch IDが本来ある画面下部を無意識にグッと押し込むことだ。このボディーサイズでTouch ID非搭載のiPhoneは初ということで、癖が抜けきらないのである。無意識下のちょっとした行動とはいえ、ある意味で本製品の特徴を、端的に表していると言えるのかもしれない。

2020ベスト仕事道具 片手で余裕で握れ、画面の反対側まで指が届く5.4型のコンパクトサイズが特徴だ
2020ベスト仕事道具 初代のiPhone SE(上)と比べると、ボディーサイズは一回り程度しか違いがない。ちなみに、今春発売の第2世代iPhone SEよりはわずかに小さい
2020ベスト仕事道具 iPhoneが2台かぶることから、ベスト5にはカウントしていないが、同時発売のiPhone 12 Pro Max(右)も、2020年に購入したデバイスの中では満足度が極めて高い一品だ
       1|2|3|4|5 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月25日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  3. 「IBMはテクノロジーカンパニーだ」 日本IBMが5つの「価値共創領域」にこだわるワケ (2024年04月23日)
  4. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  5. Googleが「Google for Education GIGA スクールパッケージ」を発表 GIGAスクール用Chromebookの「新規採用」と「継続」を両にらみ (2024年04月23日)
  6. バッファロー開発陣に聞く「Wi-Fi 7」にいち早く対応したメリット 決め手は異なる周波数を束ねる「MLO」【前編】 (2024年04月22日)
  7. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. ゼロからの画像生成も可能に――アドビが生成AI機能を強化した「Photoshop」のβ版を公開 (2024年04月23日)
  10. MetaがMR/VRヘッドセット界の“Android”を目指す 「Quest」シリーズのOSを他社に開放、ASUSやLenovoが独自の新ハードを開発中 (2024年04月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー