続いて、実際のPCゲームを使ってフレームレート(秒間の描画コマ数)をチェックしてみよう。
まず、設定次第で極端に高い負荷が生じる「レッド・デッド・リデンプション 2」(ロックスター・ゲームス)のゲーム内ベンチマークテストを試す。基本の画質項目は最も重くなるように設定した上で、「高度なグラフィックス」設定では、描画APIを「DirectX 12」に、それ以外は標準設定のままとして、フルHD、WQHD、4Kの3種類の解像度における平均レートと最小レートを調べた。
本作のベンチマークモードは、フレームレートがかなり低めに出る上、数値のブレも大きくなる傾向にある。その特性がモロに影響して前世代のRTX 2080 Tiでは特に最小レートが低くなった。
一方で、RTX 3070やRTX 2080 Tiと比べると、RTX 3070 TiはフルHDとWQHDにおいて安定して高いフレームレートを記録している。もっとも、RTX 3070との差はわずかで「明らかに優位」とは言いきれない。
ちなみに、RTX 3070 TiとRTX 3070では4Kでのテストが実行できなかった。グラフィックスメモリが足りないからである。グラフィックスメモリの容量が求められるシーンが多いなら、当面はRTX 2080 Tiを使い続けるという選択肢も“アリ”かもしれない。
続いて、「CONTROL」(レメディー・エンターテインメント)をチェックしてみよう。解像度はこれまでと同様の3種類で、画質プリセットを“高”とした上で、ゲーム内の一定コースを移動した際のフレームレートをNVIDIA純正の「FrameView」を使って計測した。
なお、このゲームはDXRにも対応しているが、このテストでは無効としている。一方、DLSS(AIベースの超解像技術)は有効にした。
レッド・デッド・リデンプション 2の結果とは異なり、全ての解像度においてRTX 3070 TiはRTX 3070やRTX 2080 Tiを上回るフレームレートを記録した。かなり素直な印象もあるスコアだが、よくよく見てみるとフレームレートの差は10%未満に収まっている。快適さという面では、劇的な差を見いだしづらい。
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