最後に、ストレージの状況にも触れておこう。試用したSteam Deckは256GBのSSDモデルだが、Cyberpunk 2077とBIOHAZARD RE:3をインストールした状態での空き容量は約120GBとなっていた。Cyberpunk 2077だけで73GB使っており、最廉価の64GBモデルでは別途用意したmicroSDカードを利用しないとインストールもできなそうだが、多くの人は512GBモデルを購入するまでもないと思われる。
しばらくSteam Deckでプレイしてみた感想としては、新幹線や飛行機での移動、あるいは次の予定まで時間が空いてしまう場合に喫茶店やファミレスでの時間つぶしというように、ある程度落ち着ける環境があれば出先でも十分にPCゲームを楽しめそうだ。ただ、テーブルがない状況、例えば外のベンチに腰掛けてという使い方は少々厳しいかもしれない。
筆者の場合だと、おそらく外に持ち出すことは少なく、家の中でゲームをするのに使うことになりそうだ。ソファーやベッドに寝っ転がって(仰向けでは無理だが、うつ伏せであれば問題ない)など、PCの前に座っていなくてもプレイできるというのは魅力的である。
この使い方であれば、スマートフォンの「Steam Linkアプリ」でリモートプレイでも実現可能だが、Steam Deckはスマートフォンよりも画面が大きいので、それと比較すると操作はしやすい。
今回Steam Deckをいじってみるまでは、「パフォーマンス不足で物足りないと感じる人が多いのではないか」「そうした人がWindows搭載のポータブルゲーミングPCに移行していくのかもしれない」と考えていたのだが、Steam Deckで満足できる人の方が多いかもしれないと考えが変わってきた。
サイズ的な部分で不満を持つ人はいるかもしれないが、パフォーマンスやレスポンスという部分では十分な性能だ。その部分で不安を持っているなら、(相当なヘビーゲーマーでなければ)安心して良さそうだ。
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