“ゲームも強い”という9万円アンダーの「ASUS Chromebook CX55 Flip」を試してみた(1/2 ページ)

» 2023年03月24日 12時00分 公開
[今藤弘一ITmedia]
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 ASUS JAPANから「ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501)」(以下、CX55 Flip)が発売された。本製品がこれまでのChromebookシリーズと異なるのは、「ゲームに強いChromebook」をうたっていることだ。

 ラインアップは、CPU別にCore i5-1135G7モデルとCore i3-1115G4モデルの2モデルが用意されている。同社の直販ストア「ASUS Store」での価格は、前者が11万9800円後者が8万9800円で、今回試したのは後者のCore i3モデルだ。

ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) ASUS JAPANの15.6型ノートPC「ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501)」。ボディーカラーはミネラルグレーのみとなる

がっしりとした15.6型のボディーで多彩なスタイルに対応

 CX55 Flipは、国内で売れ筋となる15.6型のノートPCだ。ボディーサイズは約357.6×244.16(奥行き)×18.5〜19.1(厚さ)mm、重量は約1.95kg(実測で1.954kg)と大きめで重量もそれなりにあるが、部屋から部屋の移動など屋内で利用するのであれば十分活用できる。

 液晶ディスプレイのサイズは15.6型で、画面解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)だ。パネル表面はグレアタイプなので映り込みはするものの、ゲーム画面などはパキッとして見える。液晶ディスプレイの上部に、約92万画素のWebカメラも内蔵されている。

 CX55 Flipは製品名通り、ディスプレイを360度回転して使えるため、画面を開いてノートPCのように使う「ノートPCスタイル」、テントのように立てて使える「テントスタイル」、キーボード面をスタンドのようにして使う「スタンドスタイル」、360度回してタブレットのように使う「タブレットスタイル」の4つで利用できる。

 画面は10点マルチタッチ操作に対応しており、液晶ディスプレイを開くとキーボード面に約3度の傾斜が付くエルゴリフトヒンジを採用する。また、液晶ディスプレイの天面はマグネシウム合金を採用しており、剛性感は十分にある。

ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) CX55 Flip天板中央にエンボス加工されたASUSロゴがあり、左上にChromebookのロゴが目立たない色で配置されている
ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) 液晶ディスプレイは15.6型で1920×1080ピクセル表示に対応する。グレア仕上げなので画面への映り込みは多少気になる
ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) テントスタイル
ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) スタンドスタイル
ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) タブレットスタイル

Chromebookとしては高速なCPUを採用

 評価機のCPUはCore i3-1115G4(2コア4スレッド/3.0GHz〜4.1GHz)と、Chromebookの中では高速な部類に入る。より性能を求めるなら、上位モデルのCore i5-1135G7(4コア8スレッド/2.4GHz〜4.2GHz)を選びたい。

 GPUはいずれもCPU内蔵で、評価機がIntel UHD Graphics、Core i5モデルがIntel Iris Xe Graphicsとなる。メモリとストレージの容量は共通で、メモリが8GB(Core i3はLPDDR4X-2933、Core i5はLPDDR4X-3733)、ストレージはPCI Express 3.0 ×2対応の128GB SSDが搭載されている。

 インタフェースは左側面にUSB 3.2 Gen2 Type-Cポート、USB 3.2 Gen2 Type-Aポート、3.5mmイヤフォンジャック、ボリューム調整ボタンと電源ボタンが並ぶ。一方の右側面にはUSB 3.2 Gen2 Type-CポートとHDMI出力ポート、microSDカードスロットが用意されている。

 なおUSB 3.2 Gen2 Type-Cポートは、本体への給電(USB Power Delivery)とデータ転送、映像出力(DisplayPort Alternate Mode)が可能だ。無線LANはWi-Fi 6に対応し、Bluetooth 5.0もサポートする。

ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) 左側面にUSB 3.2 Gen2 Type-Cポート、USB 3.2 Gen2 Type-Aポート、3.5mmイヤフォンジャック、ボリューム調整ボタン、電源ボタンと電源ランプ、バッテリーランプが用意される
ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) 右側面には左からmicroSDカードスロット、HDMI出力ポート、USB 3.2 Gen2 Type-Cポートが並ぶ
ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) 背面は排気口が配置されている
ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) 底面の上部に吸気口があり、下側の左右にスピーカー(2W×2)が内蔵されている

テンキー付きキーボードを搭載

 キーボードはテンキーを備えた日本語配列で、WASDキーにオレンジの縁取りがなされている。WASDキーはご存じの通り、ゲームではキャラクターの移動などに使う重要なキーであり、ゲームをメインに押し出している本製品ならではといえる。ゲームをプレイしていると画面に夢中になってしまうので、WASDキーが目立つ仕様は、少し下に目をやるだけでキーの位置を確認できるのでよいと思う。

 キーピッチは実測で約19mm、キーストロークは約1.4mmと十分にある。ただしテンキーは横幅が約9mmと狭くなっており、Enterキーなどとの間隔も空いていないのでミスタイプを誘いがちだ。また、「む」「ろ」「¥」キーが右隣のキーと隣接していたり、キー入力時はカチャカチャという音がやや耳障りに感じた。

 一方、キーボードバックライトを備え、白色LEDが点灯するので、暗い場所でも打ちやすい。欲を言えば、ゲーミングキーボードのようにカラフルに光ってほしいところではある。

 ちなみに、ゲームプレイで欠かせないNキーロールオーバーとアンチゴースト機能はサポートしており、ゲームプレイ時に複数のキーを同時押ししても対応してくれる。

ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) テンキー付きのキーボードを搭載する
ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) タッチパッドは約130(横)×66(縦)mmと細長タイプだ
ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) WASDキーにはオレンジの縁取りがされている
ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) テンキー部分。通常キーに比べて細くなっている。Enterキーなどとの間のスペースも約3mmしかない

 付属のACアダプターはUSB Type-Cになっており、最大45Wの給電に対応する。バッテリー駆動時間(3セル/50Wh)は、Google独自の測定で約9.3時間となっている。

ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501) ACアダプターは約173gと軽量で、サイズも約54(横)×54(奥行き)×27(厚さ)mmと小柄だ

 続いて、ベンチマークテストや実際のゲームタイトルで本機の実力を見ていこう。

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