正直、実機を触るまでには「読書するには画面サイズが小さいな」と思っていました。しかし、7型のBOOX Pageにおける自身の使い方を見直してみると、意外と小さい文字で読んでいたのです。BOOX PageとBOOX Palmaでは画面比率が大きく異なります。「もしかしたら、BOOX Palmaでも表示サイズはあまり変わらないのでは?」と思ったのが、BOOX Palmaに興味を持った大きなきっかけでした。
というのも、私が読書に使うメインアプリ「Xodo PDF Reader」では、スタイラスペンがないモデルの場合、ペン入力モードのまま物理キーでページ操作します。つまり、上下に常にツールバーが表示された状態で読み進めるのです。
そうなると、BOOX Pageは左右に空きスペースが発生し、結果的に書籍を表示する領域が小さくなります。BOOX Palmaの場合、もともと上下の空白部分にツールバーを表示するだけなので、左右はフルに使えます。結果的にあまり変わらないのではないかということです。
さて、実際はどうなるかというと、さすがに表示サイズは小さくなるものの、端末サイズの違いに比べるとそこまで大きな違いではありませんでした。
利用シーンで使い分けをすればいいだけなので、これはこれでアリだと感じます。身軽に移動する時に持ち歩くのはBOOX Palmaばかりになりました。文庫本を持ち歩くよりもお手軽です。
iOS 17で話題になった、iPhoneを横向きにして充電すると時計表示になる「スタンバイモード」──似たような機能が、BOOX Palmaにも用意されています。
これぞ、電子ペーパー端末のメリットです。まぶしくなく、省電力で表示し続けることができます。このまぶしくないという要素は大きく、常に画面を表示させていても気になりません。iPhoneと違い、充電状態でなくても利用できます。
しかし、残念なことにMagSafeのようなマグネットでスタンドに装着できる機能が無いのは非常に惜しいです。背面はボコボコしているので、その手のグッズをつけるのも難しそうです。専用ケースは背面がフラットなので、ケースに装着しようとすれば可能かもしれませんが……。
そして、このスクリーンセーバー機能はカスタマイズ性が低いのも非常に惜しいです。時計やカレンダー表示のデザインは2パターンのみで、横向き表示のみです。せっかくなので、時計やカレンダーをカスタマイズしたくなります。
さらには「通知」が表示できると情報表示端末としても使えるのですが、そうした機能はありません。この辺りはソフトウェアのお話なので今後のアップデートに期待したいところです。
なお、リアルタイムに画面を書き換えるわけではないので、秒単位での正確な時間が表示できるわけではない点には注意が必要です。ただし、画面更新間隔は最小1分間で設定できるので、おおよそでの正しい時間の表示は可能です。
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