ガラケー型スマホ「Mode1 RETRO II」は、必要最小限な会社用ケータイ ただし、使い勝手に改善点もあり「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記(1/2 ページ)

» 2023年11月01日 12時00分 公開
[石黒直樹ITmedia]

 「Galaxy Z Flip5」や「motorola razr 40 ultra」など、縦方向の折りたたみスマホで“パカパカ”の良さを再認識しました。Galaxy Z Flip5に至っては、自腹購入をしたほどです。

 「パカパカは良いな」と思っている最中、「型はガラケー」「中身はスマホ」という「Mode1 RETRO II(MD-06P)」が発売されるとの情報が目に入りました。

photo 昔懐かしの折りたたみケータイ。手前はiPhone 15 Pro Max。ほどよい形・サイズです

 早速、実機をお借りできましたので試してみました。昔ながらのテンキーがあるのは良いなと思いつつ、もう一段頑張ってほしいなと感じた点もありました。

 しかし、わざと用途に制約をかけたいような「会社用ケータイ」としての使い勝手として優れているのではとも感じました。持ち運びもしやすいです。社員に会社用ケータイを用意する立場の方にとっては、検討の価値があるかもしれません。

 そもそもメーカー希望小売価格が2万9800円(税込み)の端末です。最近のフラグシップスマホのように多くを求めるのは酷です。その金額感を頭に入れつつ、内容を見ていきましょう。

photo 本体の色も良いですね

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著者:石黒直樹(いしぐろ なおき)

ITコンサルを手掛ける(株)グロリア代表取締役。15年勤めた前職の野村総合研究所では、高い品質が求められる金融系システムを担当。大規模プロジェクト、開発、保守、運用など、情報システムに関するさまざまな経験の他、マネジメントや要件定義、システム設計、プログラミングといった知識も持つ。現職では大企業、中小企業、個人事業主と規模を問わず、自身のノウハウ全てを使って企業や組織のITを支援している。大のガジェット好きで、常に仕事にうまく生かせないものかと考えてしまう癖がある。モットーは「神は細部に宿る」。2児の父。主な著書に『情シスの定石』『図解即戦力 システム設計のセオリーと実施方法がこれ1冊でしっかりわかる教科書』(いずれも技術評論社)。連載:「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記


本物のパカパカケータイだ!

 一番の特徴は、やはり往年のガラケースタイルである点でしょう。形といい、テンキー搭載といい、ガラケー世代は「懐かしい!」となること間違いなしです。テンキーや文字入力の感覚も当時とほぼ同じで、少し使っているとすぐに慣れてきました。とはいえ中身はAndroid 13なので、スマホとして利用できます。外部キーボードが常に接続されているようなもので、Androidの「戻る」「ホーム」「アプリ切替」の3つの物理ボタンも搭載しています。

photo 物理ボタンがあるのはやはり便利です。画面自体はタッチパネルなので、タッチ操作可能です

 折りたたんだ時に表示される、時間やメール受信アイコンが表示される小型のウィンドウもあります。懐かしの通知ランプもあります。通知がある時や、充電時に光ります。

photo 少しでも情報が表示できるのは便利ですね

 画面を開いた状態で「固定できる角度」はそこまで柔軟ではありません。一番やりたくなる、120度くらい開いた状態で机に置いて画面を見る、ということはできません。90度あたりを超えてくると画面が全開するということと、本体の重量バランス的に後ろに倒れてしまうためです。

photo これより開こうとすると全開します。写真はギリギリの状態ですが、画面側が重く、テンキー下側が少し浮いてしまい不安定です

 他のスマホにはあまりない特徴が、FMラジオチューナーを搭載していることです。録音も可能です。起動後、折りたたんだ状態でも流せます。とても実用的でした。端末を試している期間を通して、FMラジオ機能を一番使用していたかもしれません。

photo アプリの機能で録音することも可能です
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