米Microsoftは12月13日(現地時間)、Windows 11 Insider PreviewのDevチャネル向けに、年内最後の更新となる「Build 23606」をリリースした。
Build 23606では、Windows 11で音声認識(WSR)が非推奨になったのに伴い、WSRを開くと後継の音声アクセスを試すよう促すダイアログがポップアップ表示されるようになる。
音声アクセスは、Windows 11 22H2以降に搭載されている新しいアクセシビリティー機能で、デバイス上で音声を認識し、インターネットに接続しなくてもPCの制御やテキスト作成を行える。将来のアップデートでは、複数の言語とカスタムコマンドがサポートされる予定だ。
この他、「スマートフォン連携(Phone Link)」の名称が「モバイルデバイス(Mobile devices)」に変更される。この変更の一環として、PCからモバイルデバイスへのアクセス許可をするための新しいオプションも追加される。
欧州理事会と欧州議会は12月9日(現地時間)、AIに関する規則案、いわゆる人工知能(AI)法ついて、暫定合意したと発表した。この規制案は「EU内で使用されるAIシステムが安全で、基本的権利とEUの価値観を尊重したものであること」を保証するのが目的だ。この種のものとしては世界初の立法案だとしている。
AI法はリスクベースのアプローチに従って、AIが社会に害を及ぼす可能性に基づいてAIを規制する。そのリスクは「容認できない」「高い」「限定的」「最小限」の4段階に分類されている。例えば、職場で使用される感情認識システムや、公共のアクセス可能なスペースで法執行目的での人々の分類やリアルタイムの遠隔生体認証システムなどは容認できないリスク、医療機器や教育機関へのアクセス、人材の採用を決定するシステムなどは高リスクと分類される。
また、AIが生成したコンテンツに関しては、それが分かるようにラベルを付けることを義務付ける。
法案に違反した場合、最大で3500万ユーロ(約55億円)または年間売り上げの7%が罰金として科せられる。
次のステップとして、技術レベルで新規則の詳細が詰められ、加盟国と欧州議会が最終承認を行う。なお、AI法は発効の2年後から適用予定だという。2024年中に成立すれば、2026年から運用が開始されることになる。
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