最近のグラフィックスカード売り場では、ウルトラハイエンドモデルの枯渇が目立っている。とりわけ「全然入ってこない」と複数のショップから聞かれるのは、GeForce RTX 4090カードだ。
オリオスペックは「一部の製品を除いて代理店レベルで受注停止になっていまして、年内はちょっと改善が見込めない状況だと思います」という。TSUKUMO eX.も「そもそもモノがないんですよね」と白旗を揚げる。
9月末に品薄傾向が見られたときは「RTX 3000ファミリーの反省から、市場在庫を過剰にしないためなのかも」といった推測を聞いたが、今回は具体的な事情を語るショップが多かった。
あるショップは「11月半ばに米国が中国への輸出規制品にRTX 4090を加えたことが大きいと思います。その反動で日本でも猛烈な買い占めが起きたんですよ。免税店は特にひどかったみたいです」と語る。
その結果、比較的安価な30万円以下のRTX 4090カードは街から姿を消し、30万円台のカードも枯渇していったというわけだ。
とりわけ人気が集中したの、がASUS JAPANのROGシリーズだ。街中でたちまち払底し、再入荷時には仕入値ベースで価格が急騰した形だ。「ROG Strix GeForce RTX 4090 OC Edition 24GB GDDR6X」(ROG-STRIX-RTX4090-O24G-GAMING)を再入荷したパソコン工房秋葉原本店の値札を見ると、42万9980円だった。
同店は「さすがにこの価格だと動きが止まりますね」という。
別のショップは「かわいそうなのは、普通の目的でRTX 4090カードを狙っていた人たちですよ。急にモノが入らなくなって急に高騰して。為替の動きもありますけど、それがさまつに思えるような混乱が起きていますよね」とため息を漏らしていた。
続いて、ハイエンドグラフィックスカード回りの動向を見ていこう。
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