2024年1月9日、エレコムは「ペット家電市場」に参入を開始する。第1弾は自動給餌器など、ペットの「食」にまつわるアイテムだ。
PCやスマホの周辺機器を展開してきた同社だが、これまでもヘルスケア製品「ECLEAR(エクリア)」や、家電ブランド「LiFERE(リフィーレ)」などを展開している。今回、なぜペット市場に参入するのだろうか。
都内で開催された「ペット家電 新製品発表会」では、同社商品開発部 新規開発課 河内基典氏が登壇し、製品の詳細とともにその理由を説明した。
まずは新たに発売される製品を見ていこう。
ペット家電の第1弾は、「食」に関連した製品だ。食をターゲットとしたのは、一人暮らしや共働きのペットオーナーを中心とした困りごとや細かなニーズを拾っていく中で、「まず、ペットの健康を支える食をテーマにしよう」と考えたからだと河内氏は語った。
今回投入されるのは「自動給餌器」「自動給水器」「ペット用フードスケール」で、販売チャネルはECサイトを中心として、ホームセンターやペット用品取り扱いのある家電量販店、ライフスタイルショップなどで販売する予定だという。
まずは自動給餌器だ。1日最大6回のタイマーセットによる自動給餌が可能で、フード量の調節機能も備える。約7gを1ポーション(1回の投入分)とし、1回の給餌で最大20ポーション(約140g)に設定できる。
例えば犬の場合、基本的に朝と夕の2回の給餌を行うことが多いが、早食いしてしまう犬には、5ポーションを午前7時ちょうどに、追加で5ポーションを午前7時5分に給餌するという具合に、少し時間をずらして与えられる。タイマーを最大6回セットできる本機ならではの応用法だろう。一度に大量に食べて吐き戻してしまうような猫にも活用可能なはずだ。
フードボックス(ストッカー)は半透明で、残量を把握しやすい。フタの裏には小型の収納部があり、乾燥剤や脱酸素剤などを入れておくことができる。また、フタにはロック機構があるため、ペットなどがぶつかって転倒することがあっても中身がこぼれることはないし、猫がフタを開けようとしても開くことはないという。
操作部にはタイマーセットのためのボタンに加え、操作ロック解除、録音、時計設定/給餌時間設定モードの選択/解除、手動給餌ボタンが並ぶ。操作ロック解除ボタンを押してタイマーセットや手動給餌などを行うが、操作後30秒で自動的にロックがかかるので、例え猫が手動給餌ボタンを押しても、好き勝手に餌を食べることを防ぐことができる。
録音ボタンを押しながら話すと、最大10秒間の音声を録音可能だ。不在時でも飼い主の声で、ペットに餌の時間を知らせることができる。
給餌の際には、フードタンク内のプロペラが回り、ボウルにフードが落ちる仕組みだ。その仕組み上、プロペラが詰まって回転不可になるのを避けられないため、プロペラ部分にフード詰まりを検知すると、自動的に逆回転する機構も備えた。
なお、プロペラにはシロキサン残留がなく、ベタベタの原因である加水分解をしない製造方法を取っており、より安全だという。
自動給餌器は、1ボウルと2ボウルの2タイプがある。フードボックスの容量は1ボウルタイプが4L、2ボウルタイプが6Lだ。それぞれホワイトとブラックのカラーが用意され、店頭実勢価格は1ボウルタイプが7580円、2ボウルタイプが8580円となっている。
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