もう1つ、製品の特徴として最薄部が5mm(実測)というボディーの薄さが挙げられる。単に薄いだけの製品ならば他にもあるが、本製品はCNCメタルの採用によりスマートフォンを思わせる丈夫さで、実際に手に取っても、ひ弱さは全く感じない。
その一方で、重量はズシリと重い。17型というビッグサイズゆえ、一定の重さがあるのは当然だが、実測では1015gと大台を超えている。持ち歩きに使えるかは、この重量が許容できるか次第だ。本製品は縦向きでも使えるのが1つの売りだが、この重さのため安定性は決して高くないので、設置時には気をつけたい。
付属品はUSB Type-Cケーブル×2本、HDMIケーブル、USB Standard A→USB Type-Cケーブルの他、USB Power Deliver(PD)対応の充電器、スタイラスタッチペン、保護フィルム、さらにキャリングケースと充実している。特に保護フィルムが付属するのは、モバイルディスプレイとしては非常に珍しい。
では実際に使ってみよう。接続方式はUSB Type-CもしくはHDMIの2択となる。本体のUSB Type-Cは2基あるが、デバイスとの接続に使うのは上側のポートで、下側のポートは給電専用だ。HDMI接続でタッチ操作も行いたい場合は、補助のUSBケーブルをデバイスに接続する必要がある。
本製品には、電力が不足した時のために最大30WのUSB PD充電器も付属する。今回の試用環境では、USB Type-C接続で輝度を100%にしても補助給電は必要なかった。出番は多くはなさそうだが、充電器としてはスマホの急速充電にも対応しうるスペックなので、例え本製品の利用時に出番がなくとも単体で使い道があるだろう。
いずれにしても、補助給電のために充電器まで付属している製品はASUS JAPANなど一部のメーカーしかなく、またその充電器がUSB PDの急速給電にも対応しているケースは非常にレアだ。
使っていて若干気になったのが、ケーブルを接続する順序だ。一般的なモバイルディスプレイでは、ノートPCとモバイルディスプレイ、どちらに先にケーブルをつないでも問題なく画面が表示されるが、本製品はまずノートPCに先にケーブルをつなぎ、その後にディスプレイ本体につなぐという順序でなければ、信号なしという画面表示のままになることが多いようだ。
これは接続ポートを自動判別にしていた場合の話で、100パーセント再現できるかというとそうではなく、筆者が把握できていない挙動の癖もあるようなのだが、いずれにせよ一発で接続できないケースは他製品に比べて多いように感じられる。何かしらうまく表示されないトラブルがあった場合は、ケーブルをいったん抜き差ししてみることをお勧めする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.