華やかな“Copilot+ PC”売り場、でも「それ、Arm版Windowsですよね?」 “分かっている人があえて選ぶPC”が一般層に猛プッシュされている不安(2/3 ページ)

» 2024年06月26日 12時19分 公開
[山口恵祐ITmedia]

Arm版Windowsは動かないソフトも多い

 Copilot+ PCは、次世代の“AI PC”を実現するために、Microsoftが「このスペックでPCを開発してください」とメーカー側に示した要件でもある。Copilot+ PCを名乗る製品は「40TOPS以上の処理が実行できるNPUを内蔵する、Microsoftが承認したSoC(CPU)」「16GB以上のメモリ」「256GB以上のストレージ」といったスペックを備えている必要がある。

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 簡単に言えば、AIの処理をローカル環境で素早く実行できるPCを指しているわけだが、現時点では“Microsoftが承認したSoC”の部分で、QualcommのSnapdragon X Elite/Plusが指定されている。

 このSnapdragon X Elite/PlusはArmアーキテクチャと呼ばれるSoCとなっている。大ざっぱに言えば、スマートフォンなどモバイル機器の分野で進化してきたSoCであるため、省電力性とパフォーマンスのバランスが優れているのが強みだ。

 特に省電力性は圧倒的で、バッテリー駆動で数時間しかもたないイメージが強いPCが、Armであれば実利用でも軽く10時間以上動作するといった状況を期待できる。

 ただし、SoCの設計が従来のIntelやAMDのSoC(いわゆるx86やx64 CPU)と異なるため、ソフトウェア側もArmに対応していないと基本的には動作しない。Microsoftはx86やx64 CPU向けのソフトをArmでも使えるようにする新しいエミュレーター「Prism」をArm版Windowsに搭載しており、多くのソフトウェアが問題なく動作するとしている。

 もちろんMicrosoft謹製のOfficeや、主要なWebブラウザのGoogle Chromeなど、定番的なアプリはArm版が用意されているので快適に動作する。しかし、(Windowsの強みでもある)星の数ほどあるフリーソフトや周辺機器のドライバ、仕事や授業で使うソフトが動くかどうかは実際に起動してみないと分からず、ソフトウェアメーカーが動作確認をしてアナウンスするか、ネット上で誰かが試した情報を探すしかない状況だ。

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