現在、市場で販売されている多くの多機能キーボードやゲーミングキーボードは、カスタマイズ設定をするために専用ユーティリティーのインストールが必要だ。
筆者もさまざまなメーカーのガジェットを利用しているので良く分かるのだが、扱うガジェットが増えれば増えるほど、メーカーの範囲が広まれば広まるほど必要なユーティリティーが山積みになる。
結果としてOSの再インストールやPCを新調した際に、さまざまなユーティリティーのインストールが必要になるため、非常に面倒くさいのが正直なところだ。
ところが、Field75 HEはキーボードのカスタマイズができるのにもかかわらず、専用ユーティリティーのインストールを必要としない。Webブラウザで専用の設定サイト「NuPhyIO」にアクセスして設定を行う。
設定自体もキーの割り当て変更といった作業が視覚的に分かりやすくなっており、専用ユーティリティーのインストール無しで、ここまでできるのかと驚くばかりだ。
もちろん、ラピッドトリガーやアクチュエーションポイントの設定もNuPhyIOを通して行うのだが、こちらも設定インタフェースが非常に分かりやすくかつ丁寧に作り込まれている。
設定自体も全てのキーが独立しているため、例えばFPSで多用するWASDキーだけ他のキーと違う設定を行うことも可能だし、全てのキーで一括設定することも可能だ。
NuPhyIOは非常に良くできており、それぞれのキーを押下すると画面下部の左側に押し込み量が視覚的に表示される。この計測結果をもとにして、それぞれ設定を追い込めるため、世界に1つだけの自分だけの感度に設定したキーボードが簡単に出来上がる。
Field75 HE本体の使用感やユーティリティーの使いやすさを試してきたが、非常に完成度の高いキーボードと感じる。では実用ではどうか。実際にゲーム「APEX Legends」をプレイして、その操作感を体験してみた。
テスト当初、マップ上での立ち回りが重要になるバトルロイヤル形式のAPEX Legendsでは、VALORANTやCounter-Strike 2ほどラピッドトリガー機能は求められないと考えていたが、実際は違った。
例えば、スナイパー武器を持った状態でADS(スコープをのぞく)操作を行った際の左方向、右方向に動く際、Field75 HEに搭載されているラピッドトリガー機能や、アクチュエーションポイントの調整が非常に有用である事が分かり、筆者の思い込みが良い意味で崩壊した。
プレイする度に、都度NuPhyIOを使って微調整することで、普段よりADS操作を含めたエイム操作や移動などにおいても非常に快適かつ正確性を高めることができた。
また、キーの押し心地についてもメカニカルスイッチ形式の物と比べて、キータイプ時のフィードバックがスムーズで、快適なタイピング経験が得られた。
Field75 HEを試して感じた同製品のメリットは、高いカスタマイズ性でとにかくオールマイティーであるところだ。場面に応じたカスタマイズに対応し、切り替えも専用のシフタースイッチでスムーズに行える。
少し変わった見た目に心引かれたなら、Field75 HEは十分に購入検討候補に入れる価値がある製品だ。
70%キーボードでも「REALFORCE RC」の質実剛健さは健在で魅力的 2画面PCとの組み合わせも最高です
東プレの70%キーボード「REALFORCE RC1」をいち早く打ってきた
ロジクール初の分割式“左手デバイス"が登場 プロ絵師による「MX クリエイティブ コンソール」レビュー
iKBC、60%レイアウトを採用した小型メカニカルキーボード「New Poker II」
Lofree「FLOW Lite」は滑らかタッチとコスパに優れる大注目のメカニカルキーボードCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.