以上のように、Showモードを始めとしたAlexaの側には大きな変化は見られないのだが、Fireタブレットのラインアップ全体として無視できないのが、ワイヤレス充電モデルおよび専用スタンド廃止に伴うShowモードの使い勝手の変化だ。
従来のワイヤレス充電対応モデルであれば、専用スタンドに乗せるだけで自動的にこのShowモードへと切り替わり、充電しながらAlexaを利用できたが、今回の2024年モデルはこうしたギミックがないため、Showモードへの切り替えは手動、かつ有線ケーブルでの充電を行いながらでないと、バッテリー切れを招いてしまう。
このあたり、タブレットモードとShowモードの切り替えをシームレスに行えたこれまでのモデルと比べて、使い勝手が悪くなったことは否めない。このFire HD 8に限らず、現行のFireタブレットからはワイヤレス充電機能が省かれつつあり、Showモードの利用環境としては後退しつつある。
そのため、ユーザーとしては毎回のケーブルが抜き差しをやむを得ないものとして利用するか、Showモードは使わずに通常のタブレットモードのまま、Alexaを利用することになる。従来のワイヤレス充電対応モデルを所有しているならば、無理に買い替えずに継続利用するといった考え方もありだろう。
ただしタブレットとしての利用がメインになるのであれば、従来モデルに比べてパフォーマンスが改善されているのは新モデルの強みだ。特に今回試用した4GBモデルは、同時発売の3GBモデルと比べて動作も明らかにサクサクだ。従来のもっさり感が気になっていたユーザーにとってはプラスだろう。
とはいえ、実売価格が各2000円アップの1万5980円(32GBモデル)/1万7980円(64GBモデル)へと値上がりしており、かつてのリーズナブルさが失われつつあるのは気になるところではある。セールなどの機会を使ってどれだけ安価に入手できるかによっても、満足度は違ってくると言えそうだ。
メモリ倍増の新型タブレット「Fire HD 10 Plus」を画面付きスマートスピーカーとして使ってみた
ThinkPadがEcho Showに変身? レノボ製PCで利用可能になったAlexaアプリの「Showモード」を試してみた
フルモデルチェンジした「Echo Show 5(第3世代)」をシビアに採点する
Echo Showとも組み合わせ可能! スマートドアベル「Ring Video Doorbell 4」を活用してみた
3年ぶりのモデルチェンジ! Amazonのスマートディスプレイ「Echo Show 8(第3世代)」は何が変わった?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.