今週末、NVIDIAの新GPU「GeForce RTX 5070 Ti」を搭載するグラフィックスカードが各社から一斉に売り出された。価格は16万3000円前後から21万円前後となる。
ところが、PCパーツショップで売り場に在庫を見かけることも、大々的なPOPを見かけることもない。各ショップともオンラインでの抽選販売や先着販売を実施しており、店頭でのイベントは皆無といった状況だ。
初回入荷量も少なく、21日昼の時点でオンライン分でも在庫が確認できなかった。オリオスペックは「入荷した分は1分足らずで売り切れました」と話す。
各ショップが新GPUとリアル店舗との関わり合いを避けた背景には、1月30日のGeForce RTX 5090/5080カードの深夜販売騒動に加えて、長期化しそうな新GPUの供給不足問題がある。
あるショップは「もともと注目度の高いGPUでしたが、GeForce RTX 5090/5080が枯渇している状況なので、輪をかけて需要が高まっています。そこで店舗にユーザーを集めようものなら二の舞になるのは確実です。とにかく供給が安定して、転売や組織的な購買が起きない状況にならないと、安心して売り場に置けないかなと思います」と肩を落とす。
早期の安定を見通す声は少ない。別のショップは「半年くらいは売り場でハイエンドグラフィックスカードの不在が続くかもしれません」と語る。そうした空気感もあってか、グラフィックスカードの売り場を減らすショップもみられる。
ただ、今後登場予定のGeForce RTX 5070以下のラインアップでは、ここまでの状況にはならないとの見方が多勢だ。上記のショップは、続けて「モンハンワイルズのウルトラ設定より下の推奨スペックとなりますし、良い意味でハイエンド需要にはかからないと思います。供給ペースも上位モデルほど厳しくはなさそうですしね。そこそこのスペックのゲーミングマシンなら、待たずに組めるようになるのでは」と、期待を込めて話していた。
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