以上のように2通りの方法があるわけだが、どちらの方法であっても着脱は自在で、なおかつ縦/横どちらの向きでも利用できる。粘着式の取り付けマウントは3枚付属しているので、VESAマウント用金具と合わせれば、合計4台のデバイスを取り替えながら使用できることになる。
耐荷重は約1.5kgとなっており、市販のモバイルディスプレイのほとんどは適合すると考えられる(ただし対応画面サイズは4.7〜18.5型までとされている)。今回は15.6型のモバイルディスプレイ(重量は実測860g)で試したが、吸着力は十分すぎて、逆に取り外す際に苦労した程だ。
なおVESAマウント金具を使った場合、そのぶん重量が増すことになるが、測ったところ50gを切っており、それほど気にしなくてよいだろう。厚みもほとんどないため、バッグの中に入れて持ち歩く場合に、VESAマウント金具がつけっぱなしだからといってかさばることもない。
ちなみに、粘着マウントは円形ということもあってMagSafeを想起させるが、試した限りでは互換性はない。磁力があるため吸着はするが、iPhoneの自重でじわじわとずれていくので実用的ではない。
本製品にiPhoneを取り付けて使うのであれば、iPhoneの保護ケースに本製品付属の粘着マウントを取り付けてから装着することになるが、そうなると今度はMagSafeの利用が難しくなる。
さて、こういったアームタイプのスタンドを使う場合、ポイントとなるのは安定性だ。取り付けるのがモバイルディスプレイであれ、タブレットであれ、使っているうちに自重で関節が曲がってくるのは、使っていてかなりのストレスがある。
今回、15.6型のモバイルディスプレイで試した限り、同じ角度をキープし続ける場合にはそのままで問題ないが、角度を変えた場合は、そのたびに六角レンチを使って関節をきちんと締めないと、一部の関節が緩んで曲がる現象が見られた。
このあたり、ディスプレイアームやタブレットアームのように、クランプで根元を固定した上で、繰り返し手前に引き出したり、奥に押しやったりすることを前提にしているわけではないので、どれだけ動かしてもアームが緩まない想定でいると、がっかりするかもしれない。本製品を選ぶにあたり、そこはしっかりと区別しておいた方がよいだろう。
そもそもの問題として、本製品の台座は約16×14cm程度とコンパクトなので、向きや角度をあまり極端にするとバランスを崩して自立が難しくなる。可能であれば、モバイルディスプレイを完全に宙に浮かせるのではなく、下の端がデスクに設置する位のつもりで設置した方が、安定して使えるだろう。
以上のように、利用のコツや機構上のツッコミどころはちょくちょくあるが、一般的にモバイルディスプレイはサイズ的に市販のタブレットアームには取り付けられないことが多く、本製品はそういった場合に重宝する製品だ。国内メーカーがこうした製品を取り扱うケースは少ないので、保証期間が設けられていることと併せて、貴重な製品と言っていいだろう。
17型2.5KのEHOMEWEI製モバイルディスプレイを試す 5年保証でタッチやペンにも対応
実は貴重なホワイトモデル! Pixioの15.6型モバイルディスプレイ「PX160 Wave」を試す
実売1万円台! マウスやキーボードの接続にも対応しての国内メーカー2年保証付きの14型モバイルディスプレイ「Verbatim PM14」を試す
モバイルディスプレイの必需品! ノートPCスタンドを兼ねた「WING BINDER」でビデオ会議の目線も自然に
据え置き用スタンド付属でオフィスや在宅ワークに適したモバイルディスプレイを試すCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.