モバイルディスプレイは一般的に、ノートPCの横に置いて使われることが多い。広いデスクがあれば何ら問題はないのだが、これが出先で使うとなると、置くためのスペースを確保できずに四苦八苦することもしばしばある。
こういった場合に便利なのが、今回紹介する「WING BINDER」だ。現在クラウドファンディングで出資募集中の本製品について、メーカーからサンプルを借用したので、レビューをお届けする。
本製品はカテゴリー的には「モバイルディスプレイ用のスタンド」に分類される製品だ。ただしノートPCの横にではなく、上に配置するというのが一風変わったポイントになっている。
ボディーはフォトスタンドに似た2つ折りの形状をしている。使い方は簡単で、本体を90度ほど開いて立て、上部に設けられた溝にモバイルディスプレイを載せれば、開く角度が固定される。これにより、ノートPCの画面の上に二段重ねの状態で、モバイルディスプレイを配置できる仕組みだ。
高さを調節するギミックは一切ないが、もし高さが微妙に合わなければ、ノートPCの画面の開き方を調整し、モバイルディスプレイの下部がちょうどノートPCの上部に重なるように調整すればいい。フットプリントは最小限だが、安定感は非常に高い。
本製品のメリットは、横方向にスペースが確保できない狭い場所でもモバイルディスプレイの設置を可能にすることだ。これに加えてもう1つ、ビデオ会議で視線が下を向かなくて済むのも利点に挙げられる。
ノートPCでビデオチャットやビデオ会議を行う場合、Webカメラは画面の上に配置されることが多いため、普通に画面を見ているだけであっても、相手からは終始うつむいているように誤解されがちだ。
しかし本製品を用いて画面を上下に連結し、下画面(ノートPC)にビデオチャットのメインウィンドウを、上画面(モバイルディスプレイ)に資料を表示して適宜参照するようにすれば、視線が自然と上下を往復するため、うつむいているようには見られなくなるというわけだ。カメラの位置を変えずに済むというのがミソである。
また特定のハードウェアに依存した設計ではないため、モバイルディスプレイ以外に、iPadなどのタブレットにも対応できる。サイズも問わないので、iPadの中で最も大きい12.9インチiPad Proでも問題なく扱える。逆に、iPad miniのような小型のデバイスでも不安定になることはない。
折りたたんだ状態では、短辺が210mm、長辺が297mmと、A4サイズにすっぽり収まる寸法なので、書類などと重ねてバックの中に入れてもかさばることがない。
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