
NVIDIAの「Project G-Assist」は、PCゲームを楽しむ上で役立つ機能を提供するAIアシスタントだ。7月21日(米国太平洋夏時間、以下同)まで、開発者向けハッカソンイベント「Plug and Play: Create a Project G-Assist Plug-in Hackathon」を開催するなど、より機能を拡充する取り組みを推進している。
そもそもProject G-Assistとはどういうものなのか、紹介していきたい。
Project G-Assistは、NVIDIA製GPU「GeForce RTXシリーズ」(詳細要件は後述)で利用できるAIアシスタントで、音声やテキストによって指示することで「PC/ゲームの設定調整」「フレームレートなどのパフォーマンスのグラフ表示」「PCに接続した機器の設定変更(ライティングの調整)」など、PCの設定を簡単に制御する機能を提供している。
ユーザーはNVIDIAアプリの「NVIDIAオーバーレイ」機能を通して呼び出せるので、タブやアプリを切り替えることなく使用可能だ。
本機能はローカル動作する「SLM(小規模言語モデル)」を使用しており、自然言語命令を解釈して機能を呼び出すことで多種多様なアクションを実行できる。機能はNVIDIAが提供するものだけでなく、ユーザーやコミュニティが独自に開発した「プラグイン」も利用可能だ。これにより、AIアシスタントの可能性を大きく広げられる。
プラグイン開発に必要なサンプルや手順は「GitHubレポジトリ」として公開されており、誰でも手軽に開発できる。 主なサンプルプラグインは以下の通りだ。
これらのプラグインを使うと、PCや周辺機器のライティングを調整したり、ゲームのライブ配信や録画を開始したり、プレイ中に攻略のアドバイスを参照したりと、G-Assistの機能をさらに拡張できる。
Project G-Assistは、12GB以上のグラフィックスメモリを備える「GeForce RTX 30シリーズ」以降を搭載するWindows PCで動作する。グラフィックスドライバは「Game Readyドライバ」「NVIDIA Studioドライバ」のどちらでも構わないが、NVIDIAアプリも併せてインストールしておく必要がある。
Project G-Assistのプラグインは「Python」「C++」といったプログラミング言語で行うことが基本だ。
しかし「興味はあるけれどプログラミング言語にあまり詳しくない」という人でも心配はない。ChatGPTベースのノーコード/ローコード開発ツール「Project G-Assist Plug-In Builder」を使えば、AIとのチャットを通じて必要なコードを自動生成したり、プラグイン開発に関する質問をしたりできるため、専門知識が少なくても開発を進められる。
Project G-Assistのプラグイン開発ハッカソンに参加するには、以下の条件を“全て”満たす必要がある。
審査は「革新性と創造性」「テクニカルな実行と統合、技術的な深度についてのレビュー、G-Assistの統合と拡張性「使いやすさとコミュニティーへの影響」の3点を軸に行われる。一言でまとめると使いやすいプラグインかどうかという点が重視されることになる。
ハッカソンの結果は、8月20日に発表される予定となっている。上位入賞者には以下の景品が与えられる。
Project G-Assistのプラグイン開発において、分からないことや困ったことがある場合は、NVIDIAの公式Discordを通して別の開発者、あるいはNVIDIA“中の人”に質問や相談ができる。
ゲームをより快適に楽しむべく始まったProject G-Assist。今回のハッカソンは、「こういう機能が欲しい」「ああいう機能があればもっと便利になるのに」といったアイディアをプラグインに落とし込んで広く提案するチャンスだ。ぜひ、ふるって応募してみてほしい。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2025年7月15日