ここで、Xe3 GPUの理論性能値を求めてみよう。下の資料にもあるように、Xe3 GPU(12コア仕様)の8bit整数(INT8)時のピーク性能は120TOPS(毎秒120兆回)と公開されている。
これはXe系GPUに内蔵されている推論アクセラレーター「Xe Matrix Extensions(XMX)」の値で、XMXは「1クロック当たり4096OPS」という性能値も公開されているので、ここから最大動作クロックを以下の式で逆算できる。
12(Xeコアの数)×4096(OPS)×F(GHz)=120TOPS
F=120TOPS÷12÷4096=2.44GHz
最大動作クロックが分かれば、プログラマブルシェーダー全体の理論性能も以下の通り計算可能だ。
12(Xeコアの数)×8(XVEの数)×16(SIMD16演算)×2FLOPS(積和算)×2.44(GHz)≒7.5TFLOPS
これまで、Intelの内蔵GPUの理論性能値は、Meteor Lakeの約4.61TFLOPSが最大だった。計算上、Panther Lakeはそれを約1.6倍上回る性能を備えることになる。
据え置きゲーム機の内蔵GPUと比較すると、「Xbox One X」の6TFLOPSを超えている。なかなかの高性能ぶりだ。MSIがこれを使ったポータブルゲーミングPCを出してくるかもしれない(あくまで予想だが)。
さて、ここで後回しにしてきた4コア仕様のXe3 GPUについても見てみよう。
4コア仕様の場合、1基のレンダースライスに2基のXeコアを備えており、これを2基搭載している。なのでXeコアは2基×2=4基構成となる。動作クロックを2.44GHzとして理論性能値を求めると、以下の通りだ。
4(Xeコアの数)×8(XVEの数)×16(SIMD16演算)×2FLOPS(積和算)×2.44(GHz)≒2.5TFLOPS
動作クロックが高いこともあって、想像よりもだいぶ高い性能だ。なにしろ、PlayStation 4の内蔵GPUのピーク性能(1.84TFLOPS)を上回っているのだから。
最新の大作3Dグラフィックスゲームは無理だとしても、シンプルなビジュアルのゲームは普通にプレイできるだろう。
次回は演算器であるXVEやXMX、レイトレーシング処理を担う「レイトレーシングエンジン」をもっと深掘りしつつ、Xe3 GPUの全般的な改良ポイントをさらに深掘りしていく。
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