コンシューマーに近い領域として、過酷な環境でのエッジコンピューティングを想定した産業用マザーボードにも注目したい。今回ASUSのブースでは、用途に合わせて選べる3つのIntel Xeon 6対応モデルが展示されていた。
従来のエッジ向けマザーボードは数年で交換サイクルを迎えることもあったというが、これらは5〜10年といった長期間の運用を見据えた高耐久設計となっているのが特徴だ。また特殊なサイズ/形状ではなく、一般的なケース規格に準拠(または近似)したサイズとすることで、汎用(はんよう)的なPCケースでも格納できることも強みとなる。俗な言い方をすると「逸般(いっぱん)の誤家庭(ごかてい)」でも使えそうな製品だ。
「ISB-E901-GNRSP」はLGA4710ソケット(Socket E2)を2基備える超ハイエンドマザーボードだ。E-ATX相当の「SSI-EEB」フォームファクターを採用している。
DDR5-6400規格対応のRDIMMスロットを16基備えており(※1)、メモリ容量が重視される用途での活用を想定している。
(※1)CPU1基当たり8スロット利用可能(CPUが2基あると全スロットを使える)
「ISB-C801-GNRSP」はLGA4677ソケット(Socket E)を1基備えるマザーボードで、ATX相当の「SSI-CEB」フォームファクターを採用している。DDR5-6400規格のRDIMM/MRDIMMスロットを8基備える。
本製品は超低温/超高温動作に対応した設計で、−40度〜75度という広い範囲の温度環境で動作するようになっている。
なお、プライベートブースには本製品を搭載した2Uラックサーバも参考展示されていた。4基の強力なファンで空冷する設計で、メンテナンス性も良好だ。
「ISB-E701-GNRWS」は、Xeon 6のワークステーション向け「Xeon 600」シリーズ用のマザーボードで、フォームファクターはE-ATX、LGA4710ソケットを1基備えている。DDR5-5200規格のメモリスロットは8基用意されている。
本製品は最大50度の温度環境で動作するようになっており、高温環境になりやすい場所でも比較的安心して使える。
データセンターのAIサーバは、1台で20kWを優に超える膨大な熱量との戦いが続いている。しかし、ただやみくもに全体を水冷化するのではなく、熱源の割合に応じて「空冷と水冷を使い分ける」ハイブリッド冷却や、汎用(はんよう)性の高い標準フォームファクターの採用など、ASUSは極めて合理的で実用的なアプローチを取っていた。
こうした冷却効率とメンテナンス性を両立させる設計思想や標準化の流れは、今後さらに消費電力が増大していくであろうコンシューマー向けハイエンドPCの未来を占う上でも、大いに参考になりそうだ。
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