ベンチマークテストで本機のパフォーマンスを検証しよう。今回は先ほどから何度か挙げているRyzen AI 7 PRO 450搭載のEliteBook X G2a 14 AI PCと比較を行うが、評価機が搭載しているCore Ultra X7 358Hは上位モデルであり、AMD陣営で言えば、Ryzen AI 9 465やRyzen AI 9 HX 470に匹敵する競合プロセッサである。
ボディーは共通でもプロセッサのターゲットセグメントが異なるため、この比較結果のみをもってIntelとAMDの優劣を断定することはできない点にご留意いただきたい。
CPUコアの性能は極めて優秀だ。「CINEBENCH 2024/2026」のCPUスコアにおいては、比較対象のRyzen AI 7 PRO 450搭載機を大幅に追い越し、ワンランク上の実力を見せつけた。
マルチコア性能のみならずシングルコア性能も優れており、アプリの種類を問わず高い処理能力が期待できる。実際、総合ベンチマークの「PCMark 10」や、Officeアプリを用いる「PCMark 10 Applications」でも比較対象を圧倒するハイスコアを記録した。
Core Ultra X7 358Hが備える内蔵GPU「Arc B390 Graphics」の描画性能も実に見事だ。「3DMark(Time Spy)」で6404、「Steel Nomad Light」で7873を記録した。さらに「FINAL FANTASY XIV:黄金のレガシー ベンチマーク」(1920×1200ピクセル/ノートPC標準設定)では1万2516点で「とても快適」評価を獲得するなど、CPU内蔵グラフィックスの域を超えたスコアを示した。
「UL Procyon Benchmark Suites」では、日常処理の「Essentials」、ローカルLLM性能を測る「AI Text Generation」、動画編集の「Video Editing」を検証した。いずれも対照機を圧倒しており、特にGPUやNPUを活用するAI処理や動画編集で大きな差をつけ、Arc B390 Graphicsの実力の高さを示している。
一方で、Core Ultra X7 358Hは本来より大型のフォームファクターを想定した高パフォーマンス向けプロセッサであるため、約1kgの薄型軽量ボディーにおいては排熱処理が課題となる。高負荷時には動作音が大きくなり、本体右側を中心に発熱が確認された。常用する際は、性能と静音/発熱のバランスをとる「SmartSense」モードへ切り替える運用が現実的だ。
EliteBook X G2i 14 AI PCは、Intelの最新プロセッサを搭載することで、圧倒的なパフォーマンスと長時間駆動を両立し、高度なNPUを活用して快適なWeb会議を行える先進的なビジネス向けモバイルPCだ。
特にCore Ultra X7 358Hを備えた評価機(最上位モデル)は、グラフィックス性能も含めて秀でた実力を発揮し、約1kgのモバイルノートPCとしては破格のパワーを誇っている。
快適なキーボードや充実した接続性に加え、優れた頑丈さ、サステナビリティーへの配慮、高度なセキュリティ機能など、ビジネスPCに必要な要件を網羅している。軽快に持ち運べるモバイルノートPCであっても妥協のない処理能力を求めたいユーザーにとって、極めて魅力的な選択肢となるはずだ。
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