W4 Plusは、言語パックをダウンロードしておけば通信なしでも翻訳できる。アプリの設定からオフラインモードに切り替えられるため、ローミングを使いたくない場面でも重宝する。ただし、日本語と組み合わせられるのは英語と中国語に限られる。
表の12文をオフラインモードで2回読み上げたところ、意味が崩れた文は2回とも4つあり、このうち金額、「結構です」、丁寧な断りの3文は2回とも崩れた。「4万7599円」は1回目が「4万759円」、2回目が「47,59円」と認識され、「50台以上なら15%引き」はどちらも「50代以上」と認識されて、「50歳以上の人は15%引き」という意味の英語になった。チェックアウトの延長を頼む文では、時刻が2回とも“12 AM”(深夜0時)と訳された。
比較のため、機内モードにしたGalaxy Z Fold8で、Galaxy AIの通訳機能でも同じ12文を試した。意味が崩れた文はGalaxy AIも4つで、金額は「4759円」と認識され、「50台」もW4 Plusと同じく「50代」と認識された。
なお、認識の誤りには筆者の滑舌や発音が影響している可能性もある。ただ、同じ筆者が読み上げたオンラインでは12文全てで意味が通っており、オフラインの方が発音のばらつきに弱いと考えられる。今回試した範囲では、W4 Plusのオフライン翻訳がGalaxy AIより劣るわけではなく、むしろオンラインとオフラインの差の方が大きい。実際に通訳として使う場合は、金額や時刻、依頼の内容を相手の反応を見ながら確かめた方が良さそうだ。
1対1通訳は試していないものの、1人で使う機能に限っていえば、オンライン時の翻訳精度は高く、英語の動画を字幕で見る用途や、自分の日本語を英語にして伝える用途には十分実用的だと感じた。普段使いのイヤフォンを兼ねられる点も評価できる。
注意したいのは、PCに対応していない点だ。PCの音声をスマートフォンで拾う方法は聞く用途に限られ、PCで仕事を完結させたい人には向かないだろう。また、ネイティブ表現は訳の内容を大きく削るため、正確さが求められる場面ではオフにしておいた方が良さそうだ。
W4 Plusが向いているのは、スマートフォンやタブレットで英語の動画や配信をよく見る人、海外出張や旅行で相手と話す機会がある人、会話の要約を残したい人だろう。一方、旅先で道を尋ねる程度なら、スマートフォンの無料の翻訳機能で事足りる可能性もある。
一般販売予定価格は6万7999円で、ハードウェアが共通のW4(4万1600円)より約2万6000円高い。この差額でAI機能を月額料金なしで使えると考えれば、長く使うほど割安感は増す。
なお、Makuakeでの購入は先行販売のため、手元に届くのは2027年1月末までの予定で、原則としてキャンセルもできない。1対1通訳を主な用途と考えている人は、本記事の評価が1対1通訳を含まない点を踏まえた上で、予算と用途に合わせて判断してほしい。
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