iPadでビジネスにイノベーションを――iPadが変えるビジネスのミライiPhoneとビジネスのミライ(1/2 ページ)

» 2010年04月05日 02時19分 公開
[手塚康夫(ジェナ),ITmedia]

 iPhoneのビジネス活用の可能性を探る本連載の第2回は、4月3日9時(米現地時間)に発売された「iPad」のビジネス活用に関する最新情報を、現地リポートを交えてお届けする。

人々を熱狂させる「iPad」――現地リポート

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 アメリカ現地時間、4月3日の午前9時に「革命的で魔法のようなデバイス」であるiPadが発売された。筆者はハワイ州ホノルルにあるApple Store, Ala MoanaにてiPadを購入した。すでに日本でプレオーダーを済ませていたため、午前9時から午後3時の間に店舗へ行けば必ず購入できたのだが、やはり待ちきれず早めに行こうと思い、開店15分前にApple Storeに到着した。

 店舗に到着すると、すでに店舗前にはプレオーダーで予約をしているにも関わらず、予約者が長蛇の列をつくっており、その熱狂的ともいえる光景に驚かされた。最前列の人はどうやら午前5時頃から並んでいたらしい。列の最後尾に並んでいると、Apple StoreからスターバックスのGreen Tea、Passion Tea、ミネラルウォーターが配られた。このようなちょっとしたAppleのホスピタリティもファンにとっては感動する一つのポイントだ。

 開店時間の午前9時が近づくとカウントダウンが始まった。「10、9、8、7、6、5……」興奮がピークに達したところで「0」の掛け声とともにオープン。やはりAppleは演出がうまい、そう思わせられる瞬間だった。

 Apple Store, Ala Moanaでは、iPadの購入層は主に40代が多く、比較的年齢が高いように見えた。iPhoneと同様にビジネスパーソンの購入が多いのであろう。

 筆者も開店から1時間後、ようやく購入することができた。購入後はインストラクターがセットアップ方法について、ショップ内のスペースで丁寧に教えてくれ、スムーズに使い始められた。起動してホーム画面が表示された瞬間、筆者はたちまち恋に落ちた。iPadはなんて美しいデバイスなのであろうかと。

Photo Apple Store, Ala Moana。iPadを試す人がひきもきらない

「iPad」はビジネスで使えるのか

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 iPadに触れてみて驚いたのはiPhone 3GSの約1.5倍ともいわれる高い処理能力と、最長10時間と公表されているバッテリーの持続性である。軽快なレスポンスと、なかなか減少しないバッテリー残量は、iPhoneと比較すると驚異的だった。

 iPhoneはスマートフォンとして、外出時の迅速かつ簡単なメールやスケジュールの確認に利用されることが多く、このような用途には最適なデバイスといえるが、長文のメール作成や長時間にわたる作業には少なからずユーザー負荷やバッテリー消費の問題があった。

 しかしながら、iPadはその高い処理能力とバッテリーの持続性に加え、優れた操作性により、ビジネス用途ではノートPCやネットブックの代替となり得るだろう。iPadであれば長文のメール作成や、長時間にわたる作業もiPadであればストレスなく行えるのだ。

 具体的なビジネス活用方法としては、iPadとKeynoteを用いたプレゼンテーション、メモアプリを用いたノートテイキング、スキマ時間を活用したクライアントへのメール返信など、iPhoneとは異なる活用方法が主流となると予想される。

 利用シーンについても、今後は外出先の利用シーンに加え屋内での利用シーンも増えていくだろう。iPhoneを外出時や移動時などのクイックレスポンスを実現するために利用し、iPadはカフェやロビーなどでゆっくりと作業する際に利用する、といった使い分けである。

 また、セキュリティ対策としては、「MobileMe」によるiPadの盗難/紛失時の対策が可能だ。iPadの位置情報を表示する「iPadを探す」機能、遠隔操作でiPadにパスコードを設定する「リモートロック」機能、iPad内のデータを遠隔操作で消去して初期設定にリセットする「リモートワイプ」機能など、盗難/紛失時のセキュリティリスクを低減させるさまざまな機能を提供している。

 ただし、WiFiモデルの場合はWi-Fi接続時にのみ、「MobileMe」の機能が利用可能なので注意が必要だ。Wi-Fi+3Gモデルであれば、iPhoneと同様にキャリアの3Gネットワーク圏内に接続していれば利用可能である。

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