小型電気自動車の「i-MiEV」で先行した三菱自動車が軽トラックも開発した。軽商用車モデルの「MINICAB-MiEV」に続く第3弾になる。価格は未定だが、補助金制度を利用すれば130万円程度で購入できる見込みだ。急速充電コネクタを使うと15分でバッテリの80%まで充電できる。
製品名は「MINICAB-MiEV TRUCK」になる。従来の軽トラック「ミニキャブ トラック」に「i-MiEV」の主要な技術を組み込んだ格好だ。見た目はミニキャブ トラックとほとんど変わらない(図1)。
電気自動車の性能で重視される“電費”の点ではi-MiEVから多少劣る。1キロメートルを走行するのに必要な電力量(交流電力量消費率)は120Whになり、i-MiEVの110Whよりも9%多い。先ごろ公開された世界最高の電費を誇るトヨタの小型電気自動車「eQ(イーキュー)」の104Whと比べると15%上回るが、日産の「リーフ」の124Whよりは少ないレベルだ。
バッテリの容量は10.5kWhで、i-MiEVやMINICAB-MiEVの下位モデルと同じである。AC100Vだと充電に約14時間かかるが、オプションの急速充電コネクタを使えば15分で80%まで充電できる。100%充電した状態だと走行距離は110キロメートル程度が可能になり、近距離の輸送用には十分と言える(図2)。
現時点で価格は未定だが、i-MiEVやMINICAB-MiEVと同様に「グリーンエネルギー自動車」の補助金を適用できる見込みである。MINICAB-MiEV が補助金を使うと160万円程度で購入できるため、それよりも30万円ほど安くなると予想されるMINICAB-MiEV TRUCKは実質130万円程度になるだろう。電気自動車としては、かなり買いやすい価格になりそうだ。
三菱自動車は発売に先駆けて、10月2日〜6日に開催されるIT・エレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN 2012」にMINICAB-MiEV TRUCKを出展する予定である。
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