両面ガラスモジュールや電力自由化向け新サービスを展示したLooop

2015年2月25日〜27日に開催中の「スマートエネルギー Week 2015」(東京ビッグサイト)。Looopは高強度・長寿命を特徴とした「両面ガラスモジュール NEXTOUGH(ネクスタフ)」や出力3kWの小形風力などの新製品の他、プレミアム価格で電力を購入する電力自由化市場向けの新サービスを展示した。

» 2015年02月25日 18時00分 公開
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 「MY発電所キット」など太陽光発電システムに強みを持つLooopは、「スマートエネルギー Week 2015」(2015年2月25日〜27日、東京ビッグサイト)で、太陽光発電関連の新製品と風力発電システムを出展。電力自由化市場向けの新サービスを初めて見せた。出展内容を中心にレポートする。

 同社が設けたブースは2カ所ある。「第8回 PV EXPO 2015」(ブース番号:E39-2)では、同社の太陽電池モジュール「両面ガラスモジュール NEXTOUGH(ネクスタフ)」(図1)や、小形風力発電システム「MY発電所キット小形風力型」、化合物半導体を用いた「CIGSモジュール」などを展示した。

図1 両面ガラスモジュール NEXTOUGH

高強度、長寿命をうたう

 両面ガラスモジュール NEXTOUGHは、Looopが企画、開発中の新型の太陽電池モジュール。主に太陽光発電事業者やEPC(設計・調達・建設)に向けた製品だ。多結晶シリコンセルを60枚用いた出力255Wの製品と、単結晶シリコンセルを60枚用いた出力275Wの製品がある。寸法は1657mm×994mm×35mm。

 製品化の狙いは、太陽電池モジュールの高耐久性と長寿命を求める声に応えること。太陽光発電所の運用を始めた後、最も重要なのは故障なく発電し続けることだ。そのためには耐久性が高く、寿命が長い太陽電池が選択肢として有力になるという考え方だ。

 会場ではNEXTOUGHの耐久性を示すために、幾つかの実演を見せた。プレゼンテーションステージではモジュールの上で縄跳び(図2)を見せた。デモコーナーではサッカーボールをぶつけ、体験コーナーでは砂袋を載せることができる。どの程度の耐荷重性をもっているのかをプレゼンテーションすることで、積雪などに対する機械強度が高いことを示す内容だ。

図2 縄跳びのパフォーマンスを見せた

 高耐久性と長寿命の秘密は、NEXTOUGHの構造と材料にある。一般的な太陽電池モジュールは光が入射する面にガラスを配し、シリコンなどからなる太陽電池セルを樹脂(EVA)で挟み込む。裏面には薄いバックシートを張る(図3左)。

 NEXTOUGHでは裏面のバックシートとEVA樹脂に手を加えた(図3右)。まずバックシートの代わりにガラスを配置した。「両面ガラス」とは表面と裏面の両方にガラスを用いていることを指す。裏面のガラスはバックシートと比較して水や砂、飛来物に対する強度が高い。経年劣化も起こしにくい。

図3 一般的な太陽電池モジュール(左)とNEXTOUGH(右)の構造の違い

 EVA樹脂の改良点は、PID(Potential Induced Degradation)と呼ばれる劣化現象を起こしにくくなるような配合を追求したこと。PID現象が発生すると、出力が大幅に低下するが、これに対策を施すことで、長期間安定した発電を見込むことができる。

小形風力に本格参入

 MY発電所キット 小形風力型3kWの狙いは、太陽光発電システムの設置に向かない場所でも、発電を可能にすること。出力20kW以下の小形風力は固定価格買取制度の買取価格が55円(2014年度、税別)。10kW以上の太陽光発電(同32円)と比較して約1.7倍高額だ。このため、日射条件が太陽光発電の設置に向かない、土地が狭いといった条件でも設置できる場合がある。風の強さ(風況)から、一般に青森県や岩手県、山形県などが向くという。

 出力3kW(230万円)のキット(図4)の他、発電機を3台(9kW、630万円)、6台(18kW、1230万円)合わせたキットも用意した。

 なお、高さ8.0mのタワーを立ち上げ、直径4.2m、重量132kgのブレードやナセルを取り付ける必要がある他、運用開始後もメンテナンスが必要であるため、個人が自分で組み立てるのではなく、メンテナンスサービスも一括して請け負うという。

図4 MY発電所キット 小形風力型3kWの外観

 第8回 PV EXPO 2015のブースでは、化合物半導体を用いた太陽電池「CIGSモジュール」を展示した(図5)。Looopは2015年1月にソーラーフロンティアの太陽電池モジュールを用いた「MY発電所キット 68CIS」の販売を開始している。この後継となるキット製品にも採用する太陽電池モジュールだ。

 太陽光発電所は影を嫌う。小さな影であっても、影の面積以上に出力が大幅に低下するからだ。このような影の悪影響が、一般的なシリコン太陽電池よりも少ないことを特徴とする。シリコン太陽電池は表面の温度が上昇すると、出力が必ず低下する。CIGSモジュールでも出力は低下するものの、シリコン太陽電池よりも下がり幅が少ない。

図5 化合物半導体を用いた太陽電池「CIGSモジュール」

 この他、太陽電池モジュールの角度を変える際の力の負担を軽くし、部材の改良により施工性を高めた農地向けの太陽光発電システム「ソラシェア」(図6)や、各種のMY発電所キットも展示した。

図6 農地向けの太陽光発電システム「ソラシェア」

プレミアム価格で電力買取

 「第1回 電力自由化EXPO」のブース(W17-16)では、同社が初めて取り組む新サービスについて展示した(図7)。

図7 電力自由化に向けた新サービスの内容

 新サービスでは、Looopが太陽光発電所から電力を購入、これを新電力(PPS)に販売する。まずは太陽光発電所から電力を購入する事業を先行する。

 固定価格買取制度を利用して売電している太陽光発電所に対して、各種の優遇条件を提示して、Looopが買い取る。まずは固定価格買取制度よりも高額なプレミアム価格での買取だ。2015年4月に開始する。

 次に同社の遠隔監視システムをサービス価格で提供する。みえるーぷの本体価格(24万8000円、税別)や、通信費(年間2万5000円)、配送料(2000円程度)を無償とする。最低契約期間は10年間であるため、監視装置10年分の通信費用が掛からない。

 まもるーぷは年間契約の上で販売するサービスだ。出力50kW以上の高圧契約の顧客に対しては、初年度の年間サービス料金(500kWの場合148万円)を無償とする。

 また、他の太陽光発電事業者を紹介した際に、1kW当たり500円(Looopへの売電を紹介した場合)、または2000円(Looopからのキット販売を紹介した場合)のキャッシュバックを行う。

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提供:株式会社Looop
アイティメディア営業企画/制作:スマートジャパン 編集部/掲載内容有効期限:2015年3月24日

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